採りたて、絞りたてのりんごジュースの味といったら、もう!

左:まずは試食して好みのりんご品種を決めよう。
右:こちらは甘みが強い「ジョナゴールド」という品種。それぞれの木には品種名が書いてあるので、好みのりんごを探そう。

 旅の2日目は朝からりんご狩り。いちご狩りとぶどう狩りはしたことがあったけれど、りんご狩りは初めてなので楽しみだった。訪れたのは仲野りんご園。大子町にある60カ所以上のりんご園のなかでも、規模が大きく、栽培品種の数も多い。農園の入口に着くといきなり試食コーナーが。「もう食べていいの?」と喜んでしまった(笑)。これ、栽培されている品種の説明のためのもの。

ここで、奥久慈大子大使のおふたり、祐香さん(左)と歩美さん(右)が駆けつけてくれた! さっそくポーズをとっていただく。

 試食は、りんごのことを学べるだけではない。どのりんごを持ち帰るか、りんご狩りの際の目安になる。いくつか食べ比べてみると、同じりんごでも、甘さ、果肉の水分量などが随分と違うことが分かる。古い品種は酸味が多く、新しい品種は甘いなどと農園主の仲野さんのお話を伺ってから、いざ、りんご園へ!

左:ジャム用のりんごは皮をむいて刻む。
右:鍋に入れたら砂糖を加えて弱火で煮込む。

 今回はジャム作り体験にも参加するため、3個必要で、1個はジュースに、2個はジャムにする。それ以上は格安の量り売りで持ち帰ることができ、制限はない。「ジュースは甘いりんごがいいかしら」などと迷いつつ、見渡す限りりんごの木が連なる農園内を歩き回る。敷地が広いので、目当ての木がどこにあるか、農園の方に聞いてから探すのがコツ。収穫の最盛期は10月で、品種によっては9月や11月に収穫できるものも。幻のりんごと呼ばれている「こうとく」は11月だ。

左:大きな業務用ジューサーに皮ごと刻んだりんごを入れてジュースに。
右:「りんごさんありがとう!」と、思わずりんごの木に感謝してしまう味! 採れたてのりんごの絞りたてジュースはここでしか味わうことができない甘さだ。

 そして、収穫したりんごを持って、調理台とコンロが並んでいる作業小屋へ。ジャムにするりんごの皮をむいて細かく刻んで、鍋へ。そこに砂糖を加えて弱火にかけたら、こんどはもうひとつのりんごを皮付きのまま刻む。これはジュース用。巨大なジューサーに入れるとあっという間にジュースが絞られて出てきた。「あっまーい!」と、声が出てしまったほど甘くて濃厚! 今まで飲んでいたりんごジュースは何だったのだろう。私の反応に、農園のみなさんが「もちろん!」といわんばかりのドヤ顔だったことも書き加えておこう(笑)。

2個のりんごから2ビンのジャムを作ることができた。
お風呂用のりんごはいくつでも持ち帰りOK。ただし、けっこう重いので、持ち帰ることができる範囲で。

 そうこうしているうちにジャムもいい感じに。ビン詰めしてあら熱がとれるまでしばし放置。2個のりんごから2ビン分のりんごジャムを作ることができた。4個目以降のりんごは農園入口で量って購入。ふと、足もとを見るとりんごが入った大きなカゴが。そこには「お風呂用のりんごです。ご自由にお持ちください  園主」の張り紙とビニール袋が。「どういうこと?」と聞くと、完熟前に間引いたりんごなのだとか。渋いので食用には向かないけれど、お風呂に入れると美容にいいとか。こんなオマケがあるとはっ! 5個ほどいただいた。仲野りんご園を訪れる際にはこちらもお忘れなく。

仲野りんご園
所在地 茨城県久慈郡大子町浅川3378
電話番号 0295-72-1579
FAX 0295-72-4966
URL http://www.apple-nakano.com/

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2014.09.23(火)
文・撮影=たかせ藍沙