ほどよい大きさ、個包装も気のきいた手みやげの条件

黒豆パウンド。実物は個別包装。“分配”できるので、仕事関係の手みやげに最適。

 もうひとつ、黒豆のパウンドケーキ(240円)も、同じく、思いがけないラッキー感を感じさせるお菓子です。バターカステラより密度の高い生地で、香ばしくしっかり焼き上げられています。こちらも、食べ進めるとポツッと黒豆にあたる。黒豆がほんの数粒だけ、というところがいいんです。黒豆の風味が生地によく合い、どなたに差し上げても喜んでもらえる味だと思います。

 バターカステラも黒豆パウンドケーキも、ひとつの大きさがほどよくて、一個ずつパッケージされていて、食べやすい。そういうところも、仕事の取引先などへの手みやげとしておすすめです。

 新橋はサラリーマンのメッカ。このお店が入っているビルにも、平日の昼間、どんどん人が入っては、みんな手みやげらしき袋を持って出てきます。東京の営業マンが地方出張に持っていったりするのでしょう。

 何を買うべきか迷ったら、今回ご紹介した、小川軒のカステラとパウンドケーキの詰め合わせをぜひどうぞ。“定番”を知っておくと、いざというときもあわてなくてすみます。

新橋の巴裡 小川軒
所在地 東京都港区新橋2-20-15 新橋駅前ビル1号館1階
電話 03-3571-7500

肱岡香子(ひじおか きょうこ
フードスタイリスト。雑誌、書籍、テレビ番組などで活躍。『東京手みやげ美人』(講談社)では、大好きなお菓子をシチュエーションや相手に応じて“手みやげリスト”として紹介。

Column

肱岡香子のSweetsな手みやげ

フードスタイリストでお菓子大好きな著者の、豊富な“手みやげ”経験を元に、季節に応じた見目麗しいお菓子の数々をご紹介します。

2014.06.25(水)