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 薬膳では「解毒」の効能のある食材や、「苦味」の効能のある食材を食べることで、体のデトックスができると考えられています。春を元気に過ごすヒントとして、取り入れてみてはいかがでしょうか。薬膳で分類される「苦味の効能を持つ食材」は、私達が普段意識する苦い食材とは違うことがあります。今回ご紹介する苦味の薬膳食材をチェックしてみましょう。

 体に溜まった老廃物が関係している、春に感じやすい不調としては、これらの症状があります。

  • ●頭痛やめまい
  • ●皮膚の痒みや蕁麻疹
  • ●鼻水や鼻づまり
  • ●便秘
  • ●むくみ

 思い当たる症状がある方は、解毒の効果のある食材、苦味の食材を使って、体のデトックスをしてみるのもいいでしょう。軽やかに春を迎えるための毎日の食養生としてご活用ください。


◆春キャベツの蒸し物~白胡麻ソース

 緑豆もやし、人参は日常のご飯でも使いやすく、デトックスもできる優秀食材です。もやしは大豆もやし、黒豆もやしなども販売されておりますが、春は緑豆もやしをセレクトしてみましょう。

 白胡麻ソースは、春に皮膚の乾燥症状を感じやすい方におすすめで、さっぱりとした胡麻たっぷりの味です。味付けに使用した酢は苦味の食材でもあり、春の不調を整えてくれる効果もあります。蒸し野菜以外でも、肉や魚料理にも使えるソースなので、作り置きとして用意するといいでしょう。

●材料(4人前)

・春キャベツ:150g
・緑豆もやし:1袋
・人参:100g
・白炒り胡麻:大さじ2

<白胡麻ソース>
・米酢:大さじ1
・醤油:小さじ1
・砂糖:小さじ1
・水:大さじ2

●作り方

(1)春キャベツ、人参は千切りにします。

(2)蒸し器に春キャベツ、緑豆もやし、人参を広げます。中火で10分ほど加熱します。

(3)白炒り胡麻をすり鉢ですります。

(4)胡麻ソースの調味料を入れ、よく混ぜ合わせて馴染ませます。

(5)(2)の野菜がしんなりしたら、火を止めます。

(6)取り皿に蒸し野菜を取り分け、胡麻ソースを絡めて完成です。

2024.04.10(水)
文・撮影=さとうあい