◆備中国分寺

 岡山は桃の生産地として有名だが、目でも楽しめるのが春。4月上旬から中旬にかけて、県内の桃畑では濃いピンク色の花が一斉に開いていく。

 なかでも日本らしい風景が見られるのが総社市。

 かつて大和王朝と並ぶ勢力を誇っていたと伝えられる古代吉備国の中心地・吉備路エリアでは、備中国分寺に建つ県内唯一の五重塔との共演が見られる。田園風景と季節の花、五重塔を写真に収めてみては。

備中国分寺(びっちゅうこくぶんじ)

所在地 岡山県総社市上林1046
https://www.okayama-kanko.jp/spot/10754

◆圀勝寺

 奈良時代に遣唐使として中国に渡った郷土出身の学者・吉備真備ゆかりの寺、圀勝寺では、毎年4月に入ると推定樹齢350年を超える椿の巨木に八重の花が咲き始める。

 開花時の真っ赤な花と艶やかな緑の葉のコントラストもさることながら、必見なのはその後。落下した花が樹下を埋め尽くして作られる、深紅の絨毯は圧巻。

 毎年4月に「つばき祭り」が行われ、境内が公開される。

開催時期:2024年4月6日(土)

圀勝寺(こくしょうじ)

所在地 岡山県小田郡矢掛町東三成1344
https://www.okayama-kanko.jp/spot/11693

2024.03.30(土)
文=桐生奈奈子