したがってコストが安いことと品質の安定性からいえば水道水。一方で機能的な面を追求するなら市販のミネラルウォーターも利用しやすい。しかし一口にミネラルウォーターといっても玉石混交。再び井上氏に解説してもらった。

「市販のミネラルウォーターの場合は『ナチュラルミネラルウォーター』と表記されているものが天然ミネラルを含む天然水。私たちが抱いている天然水のイメージに最も近い水です。

 ほかに特定水源から汲み上げられた地下水で、手を加えない『ナチュラルウォーター』や、ミネラル分を人工的に調整した『ミネラルウォーター』、本来の成分を大きく変化させる処理を行った『ボトルドウォーター』もあります。

 ウォーターサーバーには、原水の本来の成分を大きく変化させる処理を行った『ボトルドウォーター』が多く使用されています。選ぶ際にボトルのラベルで確認しましょう」

おなかが弱い人は…

 そしてカルシウムとマグネシウムの量が多いほど「硬度」の高い水だ。望月氏は、老けないために「硬度1‌0‌1以上の中硬水や硬水」を勧める。

「日本人は硬度が低い軟水に慣れ親しんでいますが、基本的にはふんだんにミネラル成分を含んだ硬水のほうが、さまざまな効用を期待できます。ミネラルには、歯や骨の主成分となるカルシウム、体内の水分バランスや血液の量を維持するナトリウム、ナトリウムとともに血圧を正常に保ったり、筋肉の働きを良くするカリウム、代謝のサポートやホルモン分泌に関わるマグネシウムなどがあるためです」

 ただし、硬水は腸を刺激するため、おなかが弱い人は注意を。

専門家が「イチ押しの健康食品」と断言…「納豆」を食べるときに気をつけたい“意外な落とし穴”〉へ続く

老けない最強食

定価 1,375円(税込)
文藝春秋
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2024.03.26(火)
著者=笹井恵里子