この記事の連載

 さあ、いよいよ年末年始! 久しぶりに海外旅行にくぞー! という人も多いはず。
やっぱりハワイに行きたいけど、物価高いんでしょう!? 円、弱いんでしょー!

でも、ハワイはやっぱり楽しい! 多くのハワイに関する書籍や雑誌、ウェブなどを手掛けるトラベルライターの赤澤かおりさんが、この秋、3年半ぶりに出かけたハワイ。1カ月近い滞在のひとり旅を楽しみきったのはスーパーでの買い物とちょっとした自炊ができるコンドミニアムを味方につけたから。

 3年半前とは違っていたことや、お買い物Tipsも交えて、実際のハワイでの“暮らし”ぶりをご紹介します!

 #04は、ときにはひとりで、ときにはお友だちと楽しんだ自炊ライフをお届けします。


自炊は最強の節約術

 料理本編集者という仕事柄、普段もよく料理をしますし、食べること、作ること、素材など、食に関していつも興味津々。旅に出かけるとその思いは、より深く、大きくなります。何十年もの間、ハワイ滞在中はファーマーズマーケットに出かけ、友人宅で、コンドミニアムでごはんを作ってきました。

 ひとりのときはもちろん、撮影スタッフに、友人たちに、とシーンはいろいろですが、その時々で、ハワイならではの素材や缶詰め、冷凍食品なども含め、使い方などを工夫するようになりました。

 今回のひとり旅では、友人宅で朝ごはんや夕飯作りを楽しみました。どうしても行きたいレストラン用に節約しつつ、そのほかの日は、暮らすように自炊を楽しんだハワイでの日々をお届けいたします。

朝ごはんは自分で作れば驚くほど安い

 朝はだいたいパンを焼いて、バターとコーヒーくらい。友人が休みの日は、朝からビールやスパークリングワインを飲んだりも。パンはトースターで焼くこともありますが、フライパンにバターを入れ、さっと両面を焼けばふわっと焼き上がります。この日のパンは、ちょっと電気コンロの加減を失敗して焦げ気味ですが、それでも十分おいしかったです。

 上の写真は友人宅の充実したキッチンで、友人が作ってくれた朝ごはん。食パンの真ん中をグラスでくり抜いて、バターをひいたフライパンで軽く片面焼いたら、ひっくり返して穴に卵を落として焼いたもの。くり抜いたパンも端っこで焼いてるのがかわいかった~。卵には少しだけ塩を。庭からパパイアとレモンを取ってきて、はいでき上がり! なんて素敵な、なんてハワイっぽい朝ごはん! スーパーで買ってきたのは卵と食パンのみです。

 両面しっかり焼くと、卵はこんな感じにオーバーイージーになります。つけ合わせはパパイア。毎朝、ぜいたくにフレッシュなパパイアがこんなふうに食べられるのがありがたい。あぁ、ハワイならではだなぁ。

 翌日から私もお手伝い。フライパンでパンを焼くっていうのは、コンドミニアムにトースターがなくても気軽にできていいですよね。バターが溶けかかったところに、パンを入れてさっと! ハワイのコンロはたいてい電気なので、火加減には気をつけてくださいね。なかなか温度が上がらないからといって強くしすぎると、今度は下がらなくて黒焦げ、とかよくあるので(私だけか)。

 この日は、スクランブルエッグと庭のパパイア、そしてバナナを友人と半分こ。コンドミニアムに泊まったら、ファーマーズマーケットや、スーパーで買ったフルーツをたっぷり買って堪能するのもハワイの楽しみ。ジューサーがあったらフルーツを半凍りにしてレモンを加えてスムージーにしたりも。

 お店で食べると、ハワイの朝ごはんの卵はだいたい2つですが、自炊のときは1つ。実はこれくらいがちょうどいい。

 ハワイは生で食べられる卵はTKGと呼ばれ、こだわりのある人たちは決まった養鶏場に買いに行くくらい。私も卵はスーパーではなく、ノースショアの養鶏場で買うようになりました。この日は、ポチギソーセージも焼いて、お気に入りの「ヌーサ」というヨーグルトのハニーバージョンも添えてぜいたくに。

 ハワイの外食は量が多くて食べきれないことも多いけれど、こうして日々、家ごはんを続けていると、無駄がないのがいいですよね。スーパーでおみやげを買うだけなのとはちょっと気分が違うのもうれしくなりませんか~!?(肉とか野菜などを買うと、暮らしている感が出て、ウキウキするのは私だけ?)。

2023.12.29(金)
文・撮影=赤澤かおり