この記事の連載

 大の猫好き芸人として知られる、お笑いコンビミキの亜生さん。CREAWEBの人気連載「お笑い芸人のうちの子紹介」でも、昨年の「猫の日」に合わせて、5匹の保護猫との暮らしをたっぷりお伺いしました。

 亜生さんといえば、“ホゴの亜生”と自ら名乗るほど、保護猫活動に熱心なことでも有名。しかし以前は「ネコは何考えてるかわからんから苦手」、猫を拾っても「どうせ野良ネコやし、窓を開けておけば勝手に野生に帰るやろ」と、どこか距離を置いていたそう。

 そんな亜生さんが、なぜ「ネコ様に一生を捧げます!!」と心に誓うほど、猫の虜になったのか⁉ そして保護猫の世話では避けては通れない「消えそうな命」とどのように向き合っているのか。

 亜生さんの待望の書籍『保護ネコに幸せにしてもらった僕の推しネコ活』(主婦の友社/監修:動物学者・今泉忠明)より、抜粋してご紹介します。

【画像】亜生さんの愛猫たちの写真をすべて見る(亜生さんのコメント付き)
【つづきを読む】おはようからおやすみまでを再現! 亜生さんと猫たちの「とある1日」
【お笑い芸人のうちの子連載】「病院で猫だと判明した」から始まるミキ亜生と貰い手なき猫たちの5年間


なぜ僕がお世話に心血を注ぐ、変態レベルのネコ様推しになったのか!? 初ネコ様との出会いと洗礼

 子どもの頃の僕の夢は、動物がいっぱいいる家に住むことやったんです。というのも、近所に住んでた母方のおばあちゃんの家でいろいろな動物を飼ってたもんやから、幼い頃から動物と触れ合うのがホンマに大好きで。何なら、ムツゴロウ王国に就職したかったくらい。でもね、まさか将来、自分が5匹のネコ様と暮らすことになるとは思ってもみませんでした。

 最初、金次郎(注:亜生さんが学生時代に初めて保護した茶トラ猫) のお世話をすることになったときも、1日だけ面倒を見るつもりやった。だって飼い方もわからんし、ぶっちゃけネコ様って何考えてるかわからんから苦手やし。せやから「どうせ野良ネコやし、窓を開けておけば勝手に野生に帰るやろ」って。そう思っとったのに、一向に部屋から出ていかん。逆にニャーニャー甘えてくるという。

 これはもうしゃーないなと、里親が見つかるまで面倒を見ることにしたんやけど、初ネコ様の洗礼はマ・ジ・で! 強烈!! まず、着ていたジャンパーの中に入れて運んでそのまま部屋に放したもんだから、家じゅうがダニだらけ! 僕も全身ダニに刺されまくってもう散々! あと、トイレを用意せんかったから、ベッドでウンチやオシッコもされたしで、「最悪や!!」と叫びまくり。

 そもそも当時は情報が少なかったんです。ガラケーでネットを調べてもネコ様のお世話情報に行きつけへんし、連れて行った病院で聞こうにも最初のお医者さんはそっけなくてあまり参考にならへんかったし……。最終的には昔、30匹以上のネコを飼っていたという、うちのオカンに連絡しました。いろいろ教えてもらって、なんとか形を整えてん。幸い、金次郎は成ネコやったから自力でトイレができたし、ゴハンも出せば食べてくれはったんで、あまり手がかからんかった。そして、なによりもめっっっっちゃ可愛かった♡

2023.08.11(金)
『保護ネコに幸せにしてもった僕の推しネコ活』(主婦の友社)より抜粋
著者=ミキ・亜生
監修=今泉忠明
リード文=CREA編集部