無人のはずの外地島で出会ったのは……?

 無人島の外地島は周囲約4.6キロ。この島の東部にはかつて那覇空港との間で定期運航を行っていた慶良間空港があります。

 慶良間空港は1982年に民間企業によって開港。数社が入れ替わりながら運営を続けていましたが、2006年に琉球エアーコミューターが撤退したのちは不定期運航となっています。今もヘリコプターのチャーターや救急患者移送のために、職員が常駐しています。

 私もかつて何回か、プロペラ機でこの空港へ降り立ったことがあります。この海に浮かぶ小さな空港から船で目的の島へ渡るというアプローチが、どこか遥かなる南洋を訪れたようで、ワクワクしたのを覚えています。

 慶良間空港の前からやや険しい山道を登り、外地展望台へ。訪れたのは2月、そこには先客がいました。

 座間味村ホエールウォッチング協会の探鯨スタッフが双眼鏡を手に、無線の先とやりとりをしながら海をチェックしていました。その日の風向きによって探索場所を変えて高い位置からクジラを探し、見つけたら船が集中しないように調整し、安全かつ高確率(なんと99.9%!)なホエールウォッチングツアーを実施しているそうです。

 座間味村ホエールウォッチング協会は、クジラにストレスのないよう自主ルールを定めてツアーを開催すること30年あまり。冬になると訪れるクジラたちはウォッチング船の近くで水面から顔を出し、あたりの様子を確認する“スパイホップ”をすることがあるとか。再訪できたことを確認して、喜んでいるのでしょうか。

 南の島指数が高い慶留間島と外地島。那覇から西へ約40キロで、知らない沖縄に出会うことができます。

慶留間島

●アクセス 沖縄本島の泊港から阿嘉島へ、クイーンざまみで約1時間、フェリーざまみで約1時間半。阿嘉島から橋を渡って徒歩約10分で慶留間島へ。慶留間島集落から外地島へは徒歩約15分。

取材協力
さんごゆんたく館 慶良間諸島国立公園ビジターセンター
https://www.facebook.com/sangoyuntakuvc/?locale=ja_JP

古関千恵子 (こせき ちえこ)

リゾートやダイビング、エコなど海にまつわる出来事にフォーカスしたビーチライター。“仕事でビーチへ、締め切り明けもビーチへ”をループすること30年あまり。
●オフィシャルサイト https://www.chieko-koseki.com/

Column

古関千恵子の世界極楽ビーチ百景

一口でビーチと言っても、タイプはさまざま。この広い世界に同じ風景は一つとして存在しないし、何と言っても地球の7割は海。つまり、その数は無尽蔵ってこと? 今まで津々浦々の海岸を訪れてきたビーチライター・古関千恵子さんが、至福のビーチを厳選してご紹介します!

2023.04.08(土)
文・撮影=古関千恵子