心理占星学研究家の岡本翔子さんが、2020年の年末に起こる惑星の大きな動きから、現代の革命的ともいえる時代の動きを読み解きます。全4回シリーズのうち第1回です。

 新型コロナウイルスが世界中に蔓延し、日本でも4月初旬に緊急事態宣言が発令されて、前代未聞の「おうちで過ごすGW」を経験した私たち。

 感染症という目に見えない恐怖と、今後どう向き合っていけばいいのでしょう。

 未来に思いを馳せるとき、不安に駆られたとき、また好きな人の気持ちを知りたいとき、私たちは「占いの世界」を覗いてみたくなります。

 2020年もほぼ折り返し地点に近づきつつある今、天上の星たちは私たちに何を語りかけているのか。2020年の星の動きをおさらいしてみたいと思います。

 この特集は4回シリーズとなり、占星術の専門用語や少々堅苦しい表現も出てきますが(ごめんなさい)、その中から今の時代を生きるヒントが見つかれば幸いです。

» 第1回 グレートコンジャンクション
» 第2回 凶星が出合い悲劇が重なる
» 第3回 歴史が物語る驚きの出来事
» 第4回 2020年後半は戦略を練るチャンス


20年に一度訪れる新時代の予感 木星と土星のグレートコンジャンクション

 今年は占星術でかなり特別な星の配置がいくつかあることが、昨年あたりからささやかれていました。

 まずそれは2020年12月22日(火)に形成される「木星と土星のグレートコンジャンクション」です。この2惑星の会合は、ほぼ20年毎に起こります。

 グレートコンジャンクションは、木星(拡大・開放する力を象徴。幸運の星として知られる)と土星(規律・制限をキーワードとし、責任や義務、試練を課す星として知られる)という対極的な惑星が20年に一度会合することを表します。

 これは人類が進化するための、建設的なサイクルで、世界の歴史を形作る作用があります。まずこの組み合わせは相反する力がぶつかり合うことから始まります。

 世界のいたるところである種の衝突崩壊があり、その後、解放建設へと進みます。政治や経済シーンでも、従来のシステムが変革を余儀なくされる時期です。

 過去約200年間は、それがほぼ「地の星座(牡牛座・乙女座・山羊座)」で作られていたのが特徴。

 なぜ今年の星の配置が特別なのか。

 それはこのコンジャンクションが、「地の星座」から「風の星座」である水瓶座にシフトするからです。

 歴史をひも解くとほぼ産業革命以降、時代を牽引していた価値観やムードが、徐々に変わりつつあるのが2020年末ということになります。

2020.05.20(水)
文=岡本翔子