同窓会のような雰囲気だった『映画 鈴木先生』の現場

――さて、今回映画化された『鈴木先生』ですが、TVシリーズのときと比べて、意識的に変えたことはありますか?

 そんなに変えようという意識はしてないんですけど、TVシリーズが終わって、いろんな事件を起こしていた生徒達が、先生の教えを心に置くようになった感じは出したいと思いました。つまり、僕たちが少しでも成長していることを見せたいという気持ちはありました。

――でも、成長期真っ只中の共演者があれだけ揃うと、西井さんが意識せずとも変わっていったところもあったと思います。

 知らないあいだに声変わりしていたり、僕よりも身長が伸びていたコもいました。TVシリーズを撮っていたときは、僕が年齢的にもお兄さんの方で、結構2-Aのまとめ役だったんですよ。モニターチェック中も騒々しかったりしたから、よく注意していたんですが、映画版ではそこまで騒々しくなかったですね。みんなちょっと大人になったんじゃないかな? でも、同窓会みたいな雰囲気で楽しかったです。

――本作では西井さん演じる岬の小学生からの親友、北村匠海さん演じる出水が“ある理由”から生徒会選挙に立候補。波乱のドラマが展開しますよね?

 普段はあまり喋らない出水が体育館での演説中に感情的になるんですが、そこで伝わりづらいことを僕が代弁するんです。2人の小学校からの絆みたいなものを出してみたので、そこは見てほしいですね。あのシーンはとても緊張していたので、みんなから「あいつ噛むよ」と言われていたほどだったんですけど……そのプレッシャーには打ち勝ったと思います!

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2013.01.04(金)
text:Hibiki Kurei
photographs:Nanae Suzuki
hair&make-up:fringe