独自の教育理論で教育現場のさまざまな難問に立ち向かう教師の奮闘を描き、数々の賞を総なめにした伝説のTVドラマ「鈴木先生」が映画化。個性的な2-Aの生徒のなかでも、大人びた存在である岬役を演じている西井幸人、17歳が前回に引き続き登場。今回は『鈴木先生』の見どころについて、たっぷり語ってくれた。

学園ドラマに出演する際の意識とは?

――ここまで学園ドラマや映画が続くと、「この大人数の生徒役のなかで自分をどう出していくか?」というようなことを考えたりするんでしょうか?

 いっぱい生徒役がいると、みんなが盛り上がっているときに一緒になって盛り上がってしまうと目立たない。かと言って、違うことばかりやろうとしない方がいいとは思うんですけど、やっぱりほかの人と変えてみたりとか、人の目を惹くようなことをしたいとは思っています。自分のメイン回は、目立とうとしなくても映してもらえるので、勝負だと思って全力でやっています。

――西井さんが主人公でない回のときの心構えはありますか?

 そのときのメインの役柄を立たせつつ、自分も前に出ていきたいかなと思っています。僕は身長が低いので、常にカメラワークを気にして頑張るしかないんです! 「花ざかりの君たちへ~イケメン☆パラダイス~2011」はキャラがめちゃくちゃ濃かったので、前に前にという気持ちでいられましたが、「黒の女教師」(2012)は静かな役柄だったので難しかったですね。役についての自分の理解も、ちょっとブレたりもしましたし。でも、やっぱり同年代が集まる学園モノは楽しいですね。同じ話題で盛り上がれるし、いろいろ共感もできますから。

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2013.01.04(金)
text:Hibiki Kurei
photographs:Nanae Suzuki
hair&make-up:fringe