『督促OL 修行日記』(文藝春秋)は、新卒で信販会社の督促の部署に配属されたOL・N本が、多重債務者たちを相手に、日々、格闘しながら、年間2000億円の債権を回収するまでを描いた成長物語。著者である現役督促OL、榎本まみさんに聞く!

 著者へのインタビューと読者のお悩み相談を、2回にわたり掲載します。

» 第1回 日常で使える“督促ノウハウ”も!?

日本一ストレスフルな職場で、年間2000億円の債権を回収!
督促OLが読者の悩みに答えます!

想像を絶する地獄のような職場を乗り越え、人間の本性や修羅場を見てきた督促OL・N本が悩めるOLたちの人生相談に回答します。

悩み1 人と話すのが苦手なのに営業部に……。

 人と話すのが大の苦手なのに営業部に配属されました。成績はぶっちぎりで最下位。上司からも怒られまくり。もう、どうしたらいいのか分かりません。(メーカー 27歳)

【筆者からのアドバイス】
 私も人と話すのが大の苦手だったのでその気持ちよく分かります。でも、「コミュニケーション」は、実は運動のようなものだと今では思います。実践経験を積むうちに、1年もすれば話すことに慣れ、コミュニケーション筋力がついてくる。トレーニングでなんとかなることが多いものです。営業部への配属は、いうなれば、お金をもらって「スポーツジム」でコミュ筋力アップのトレーニングを受けているようなもの。そう思ってしばらく続けてみてはどうでしょう?

悩み2 職場のプチセクハラにどう対応すれば?

 男性の多い職場で「彼氏できたか?」「いつ嫁に行くんだ?」などのプチセクハラが日常茶飯事。セクハラホットラインに訴えるほどでもないのですが、たびたびだとむかつきます。(金融 31歳)

お客様から言われた罵詈雑言を書き留めた「悪口ノート」

【筆者からのアドバイス】
 私は、お客様にひどいことを言われるたびに、言われた言葉を「悪口ノート」というのに書き留め、ポイント化しています。それが何ポイントかたまったら、自分へのご褒美としてスイーツなどを食べます。そうすると、お客様に悪口を言われるのさえもが楽しみに思えてくるのです。プチセクハラにも「プチセクハラノート」を作って、言われるたびに書き留めましょう。ポイント化してたまったら、自分へのご褒美をあげてしのぐのです。しかし、さすがにある一定以上のポイントがたまるようなら、セクハラホットラインに通報する! などと、決めておいてもよいかもしれません。その時には証拠となる記録もばっちり残っていますしね。

『督促OL 修行日記』

置かれた場所で、きれいに咲いた! リアルなOL成長ストーリー

人見知りで気弱なOLが、海千山千の多重債務者を相手にする督促の部署に配属。 想像を絶する過酷な職場で、もがき苦しみながら才能を開花させていく様子は、話題のベストセラー『置かれた場所で咲きなさい』(幻冬舎)を地でいくストーリーともいえる。
榎本まみ・著 定価1208円(税込)

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2012.11.13(火)
photographs:Nanae Suzuki
illustrations:Mami Enomoto

CREA 2012年11月号
※この記事のデータは雑誌発売時のものであり、現在では異なる場合があります。

この記事の掲載号

初めての母になる!

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