ラグジュアリーなリゾートが立ち並び、楽園アイランドとして世界中の人々を惹きつけるバリ島。古くから独自の宇宙観を育んできたこの島には、神々への真摯な祈りがそこかしこにあふれ、訪れる人々を安らぎの世界へと導いてくれる。

 バリに訪れたならぜひ体験したい文化、一度は泊まりたい贅沢で優雅なホテル、ウブドのショップ&グルメ情報を4回にわたってお届けします。今回は第1回、バリで体験したい文化を紹介。

» 第2回 ジンバラン・プリ・バリ~誘惑する別世界ビーチ
» 第3回 ヴァイスロイ・バリ~神秘の森のラグジュアリー
» 第4回 ウブドの街で元気をもらおう!

 山には神々が棲み、森羅万象には精霊が宿る――。そんな特異な世界観が生活のなかに息づいているバリ島。道端や街角で無数に見かけるお供え物は、人々の日々の暮らしを悪霊から守り、文字通り島民総出で行われるニュピ(バリ伝統暦の新年)は、悪霊を退散して島全体を浄化する何より大切な祭礼だ。そもそも“バリ”という言葉はサンスクリット語で“供物”を意味し、この島自体が神への捧げ物とする説もあるほど。数百年にわたる時の流れのなかで独自に成熟したヒンドゥーの文化は小宇宙のように神秘的で、それに触れたとき、ここが奇跡の楽園であることを誰もが実感するはずだ。

左:寺院から見晴らす風景も素晴らしい
右:太陽の光を浴びて神々しく輝くブサキ寺院。黄金のチャンディ・ブンタルの扉は祭礼のときのみ開かれる

 そのバリ・ヒンドゥーの総本山がブサキ寺院。霊峰アグン山が背後に控え、人々の間では“母なる寺院”として敬われる特別な聖地だ。また、ティルタ・ウンプル寺院やゴア・ガジャ、ウルワツ寺院など、島内の各所に聖地が点在。数年ですっかり風景が変わるほど都市化が進むバリだが、そうした聖地を訪れると、昔と変わることなく一心に祈りを捧げる人々の姿がある。

 どんなに時代が移ろうとも、人々のなかに敬虔な魂があればこそ、この島に宿る神々にしっかりと見守られて、楽園は楽園であり続けるのだ。

神々の棲む都・バリで体験したいこと

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photographs:Setsuo Sugiyama
text:Shojiro Yano
coordination:Hisashi Murakami(バリ・ツアーズ.com) / Yoko Yoshida(api-magazine) / Chika Aomatsu(api-magazine)

この記事の掲載号

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CREA Traveller 2012年秋号

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定価 980円(税込)

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