Magnificent View #1450
摩周湖(北海道)

(C)Robert Harding Images / Masterfile / amanaimages
(C)Robert Harding Images / Masterfile / amanaimages

 周囲を高い絶壁に囲まれ、ひっそりとたたずむ姿が神秘的な摩周湖。北海道東部にある、周囲約20キロ、最深約211メートルのカルデラ湖だ。

 摩周湖といえば、霧。1966年に布施明の歌う「霧の摩周湖」がヒットし、この湖の知名度は全国区となった。以来、神秘的なイメージがすっかり定着し、「霧が晴れた摩周湖を見ると婚期が遅れる」といった都市伝説まで生まれるほどに。

 神秘さをいっそう増すのが、世界でトップクラスを誇る水の透明度だ。川が流れ込まない摩周湖は、生活排水や不純物が運び込まれることがなく、プランクトンが極めて少ないため、透明度が高い。その独特の深い青色は、「摩周ブルー」と呼ばれている。

 都市伝説はさておき、その風景はいつ訪れても素晴らしい。霧が発生しやすい夏は神秘的な絶景が、厳冬には美しい「摩周ブルー」を見られる確率が高くなる。

Column

今日の絶景

この広い地球上には、まだまだ知られざる素晴らしい景色がある。思わず息を飲んでしまう雄大な自然、ミステリーにあふれた驚きの奇観、そして、人間の文明が刻んだ偉大な足跡……。ここに、選りすぐりの絶景をお届けします。さあ、ヴァーチャルな世界旅行へと出かけよう!

2018.11.21(水)
文=芹澤和美