台南ブームを牽引する正興街
オリジナル猫キャラグッズも話題
古きよき風情に包まれた街・台南。ここ数年は日本人旅行者にも人気のディスティネーションとなっています。中でも、中西区にある「正興街」は独創的なデザート店やリノベカフェ、しゃれた台湾料理店などが集まり、注目を集めるストリートです。
かつて、ここは目立たないごく普通の路地でしたが、数年前から個性あふれるショップが増え、手作りマーケットや路上ライブといったイベントも催されるようになりました。今では昼夜を問わず、若者たちで賑わっています。この通りの活性化において、中心になっている人物が、「彩虹來了」のオーナー・エリック(高耀威)さんです。
「彩虹來了」は、エリックさんと奥様が立ち上げたカジュアルファッションブランド。当初はインターネットで販売をしていましたが、2010年に店を開きました。明るく人懐っこい性格の彼は、瞬く間に住民に溶け込み、新しく店を開いた店主たちとも仲良くなっていきました。
さらに、路地を盛り上げるための数々の活動も手がけてきました。今、この通りの名物オーナーや住民たちは猫のキャラクターで描かれ、グッズなどになっています。
「彩虹來了」のメイン商品はカラフルなTシャツや穿き心地の良いパンツなど。これらは自分たちでデザインを手がけ、台南の工場で縫製しています。コストはかかりますが、あくまでも「メイドイン台南」にこだわっているとのこと。
また、花蓮の手作りリップクリームや南投の紙繊維を用いた帽子など、台湾各地で見つけてきた優れモノも扱っています。
何よりも、人とのご縁を大切にしたいというエリックさん。海外から来た旅行者にも気さくに英語で話しかけ、交流を深めています。台南らしい人情味溢れる店でゆっくりとお気に入りを探してみてはいかがでしょうか。
2018.08.01(水)
文・撮影=片倉真理