#150 Hurghada
ハルガダ(エジプト)
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かつてダイビング雑誌の編集部で働いていた頃、世界の三大ダイビングスポットといえば、モルディブ、パラオ、紅海。
写真で見た紅海はどこの海とも違っていました。カラカラに乾いた砂漠の先の水面下に広がっていたのは、どこまでも深い青の海、色とりどりのサンゴの上を、キンギョハナダイの群れの鮮やかなオレンジが花吹雪のように舞っている光景。50メートルを超すという高い透明度が、すべての色の濃度を上げ、色彩が氾濫している感じ。
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一度自分の目で見てみたいと思いながらも、きな臭い情勢が続き、いつのまにか旅先候補から遠のいてしまった紅海。それが2017年10月に、成田からカイロへの直行便が復活。これを機会に長年の憧れを叶えることに。
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今回、向かったのはカイロから国内線で約1時間の、紅海に面したリゾート地、ハルガダ。
同じく紅海に面したリゾート地ではシナイ半島のほぼ先端に位置するシャルム・エル・シェイクが有名ですが、こちらハルガダは本土にあるため、古代エジプトの都ルクソールと併せて訪れやすいのがメリットでしょう。
空港から車が向かったのは南部のリゾートエリア。数車線もある太い幹線道路の左手に、大型リゾートホテルのゲートが点在し、右手の丘の上に富裕層の別荘がちらほら。砂漠の中に突然現れたオアシスのような印象です。
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資料によると、ハルガダがリゾート地として注目をされ始めたのは20世紀初頭。当時は小さな漁村で、1910年代に石油も見つかったけれども、大きくツーリズムに向けて転換したのは1980年代のこと、だそう。
2018.06.02(土)
文・撮影=古関千恵子