ここ数年のパリは、若い世代のパティシエたちが大活躍中。パティスリーにおいてもデザートにおいても、20~30代の新鋭たちが、21世紀前半のスウィーツ黄金時代を築きつつあり、実に刺激的な状況だ。
左岸の伝説的
パティスリーが新体制に
◆Gérard Mulot
  (ジェラール・ミュロ)
 シンプルなフルーツタルトや、マカロン生地を使った古風なパティスリーから、ムース主体の軽やかなパティスリーまで幅広いラインナップ。
シンプルなフルーツタルトや、マカロン生地を使った古風なパティスリーから、ムース主体の軽やかなパティスリーまで幅広いラインナップ。
1975年の創業以来、パリ左岸を代表するパティスリー、ブーランジュリー、トレトゥール(総菜店)として名声を誇ってきた、名門店。
 名店を継いだファビアン・ルイヤール。
名店を継いだファビアン・ルイヤール。
2016年に創業者ジェラール・ミュロが惜しまれながらも引退し、「フォション」のクリエーションディレクターとして活躍していた腕利きパティシエのファビアン・ルイヤールが後を引き継いだ。
 パン、キッシュやサラダなどの惣菜も、高クオリティ。平日夕方や週末は、長蛇の列ができる。
パン、キッシュやサラダなどの惣菜も、高クオリティ。平日夕方や週末は、長蛇の列ができる。
 エレガントなショコラ製ボックスに入ったボンボンショコラ。16ユーロ。
エレガントなショコラ製ボックスに入ったボンボンショコラ。16ユーロ。
 カフェ&マカロンとプチフールからなる“カフェ・グルマン” 6.5ユーロ。
カフェ&マカロンとプチフールからなる“カフェ・グルマン” 6.5ユーロ。
長い歴史が培ってきた遺産と地域密着型で常連客が多いスタイルを大切に、既存のラインナップをほぼすべて残しつつ、材料の質など見えない部分をブラッシュアップ。そこに少しずつ新作を加えて新生「ジェラール・ミュロ」を始動させ、以前と変わらぬ人気を博している。
 ブティックからすぐの場所に、サロン・ドゥ・テがある。パティスリーのほか、スープやサラダなどの料理も食べられ、アフタヌーンティーも提供。
ブティックからすぐの場所に、サロン・ドゥ・テがある。パティスリーのほか、スープやサラダなどの料理も食べられ、アフタヌーンティーも提供。
 左:サロン・ドゥ・テ。
左:サロン・ドゥ・テ。右:ブティック。
Gérard Mulot(ジェラール・ミュロ)
〈ブティック〉
所在地 76 rue de Seine 75006 Paris
電話番号 01-43-26-85-77
営業時間 7:00~20:00
定休日 無休
http://maison-mulot.com/
〈サロン・ドゥ・テ〉
所在地 12 rue des Quatre Vents 75006 Paris
電話番号 01-43-26-91-03
営業時間 11:30~18:00
定休日 日・月曜
※13区にも店舗あり
 
Text=Yukino KanoPhoto=Shiro Muramatsu