英国の若者が向かう街
ブリストルの魅力とは

 「世界で最もインスパイアリングな街」ランキングで、マイアミ、ブルージュ(ベルギー)、サンフランシスコに次いで第4位に輝いたり、またナショナル・ジオグラフィックの「クール・リスト2018」で英国のどの都市をも抑えて11位にランクインしたりと、ここ数年、なにかと注目を浴びている英国西部の港町ブリストル。

ブリストルといえば、なによりもバルーン・フェスタが有名。

 ヴィクトリア時代には、造船業・鉄道業が発展。その背景には、時の名技術者イザムバード・キングダム・ブルネルの果たした役割も大きく、ブルネルの名前は土地の偉人としてブリストルの人々の胸に刻まれています。

 20世紀には航空機の製造工場も誕生し、戦中戦後の航空業界に貢献しましたが、80年代には英国のほかの工業都市と同様、製造業が下降線をたどり、金融業、そしてIT産業などにその座を譲り渡していくことになります。

ブリストルのシンボル、クリフトン吊り橋。

 80年代からの都市計画により、ハーバーサイドが多くの文化施設で彩られたことで、魅力的なカルチュラルな街へと変貌を遂げたブリストル。アート、カルチャー、ヒストリーを徒歩で、または公共交通機関を使ってコンパクトに堪能できることで、英国の若者たちからの絶大なる人気を集めるこの土地の魅力をご紹介します。

ブリストルならではの
三大風景を探して

 ブリストルといえば、まずはなにを置いても熱気球。毎年8月に開催されるブリストル・インターナショナル・バルーン・フェスタは、130以上の気球が空を飾る、欧州最大のお祭りで、2018年で40回目を数えます。

 毎年恒例のバルーン・フェスタでは、多数の気球が一気に空に上がっていく、心躍る風景に出合うことができます。

近代熱気球の父、ドン・キャメロンさん。

 そもそも、「なぜブリストルで気球?」という素朴な疑問がわいてきますが、その答えは、欧州での近代熱気球の発祥の地が、ここブリストルだったから。

 もともとブリストルの飛行機会社に勤務していたドン・キャメロンさんが、アメリカから近代熱気球の技術を持ち帰り、そして1967年に欧州で初めて近代熱気球での飛行に成功。その後気球を製造する会社を興しました。

 ブリストル・バルーン・フェスタを立ち上げたのも、このドン・キャメロンさん。前述のとおり、現在では130以上の気球が参加するイベントに成長しましたが、初回はたったの6、7台のみだったそうです。

左:熱気球から見るブリストルの街並みは格別。
右:飛行前の作業も、ドラマの始まりを感じさせるワクワク感に満ちています。

 色とりどりの多くの熱気球が空をいくバルーン・フェスタの開催期間外でも、3月から10月の天候のよい日には、気球に乗ることができます。約1時間のフライトはシャンパン付きでひとり100ユーロ。オンラインからの予約が可能です。

Bristol International Balloon Fiesta
http://www.bristolballoonfiesta.co.uk/
※2018年は、8月9日(木)~12日(日)に開催

◆3月から10月のフライトの予約は以下のウェブサイトから
http://www.bristolballoons.co.uk/

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2018.05.05(土)
文・撮影=安田和代(KRess Europe)