ハワイ諸島最大の島であるハワイ島は、「ビッグアイランド」の愛称でも知られる。その西岸、コハラコーストにたたずむのが、「フォーシーズンズリゾート フアラライ」。このラグジュアリーリゾートを拠点に、この島を遊び尽くします。
第1回は、パワースポットとしても知られるマウナケア山で日の出を迎え、ヘリコプターで空から大自然を見下ろし、イルカと泳ぐ。そんな楽しいアクティビティの数々をご紹介。
ハワイ諸島随一の
パワースポットで言葉を失う
ハワイ島は、ハワイ諸島の中でもっとも大きな島。「ビッグアイランド」と呼ばれて親しまれている島だ。この島では今でも活火山から溶岩が流れ出して少しずつ成長を続けている。溶岩が海に流れ落ちて水蒸気を上げる様子を観光できるという、世界でも珍しい島でもあるのだ。
今回は、羽田からハワイアン航空の直行便を使ってハワイ島のコナへと飛んだ。空港から「フォーシーズンズリゾート フアラライ」までは車でほんの10分程度。
リゾートに着くと、香しい花のレイと冷たいおしぼり、ヤシの実のジュース、そしてハワイアンミュージックが出迎えてくれた。「ああ、ハワイに来たのね!」と実感する最初の瞬間だ。
この日はリゾート内をひと通り取材して早めに夕食をとり就寝。「早めに」というのは機内泊だったからという理由だけではない。翌朝(というより深夜)2時30分に出発して、マウナケア山で日の出を迎えようというのだ。リゾートで申し込むことができるエクスカーションのひとつだ。
時間通りにロビーに行くと、厚手のレンタルジャケットが配られた。マウナケア山頂は富士山よりも高く、4205メートルもある。気温が100メートルで0.6度ほど下がることを考えると、山頂は海岸線より25度も気温が下がる。夜明け前は氷点下だ。
真っ暗な中、車に乗り込む。山頂までは2時間ほどかかるという。途中、標高約2800メートルのビジターセンターの駐車場で、満天の星空を眺めながらしばし休憩。高山病予防としても重要な時間だ。そして山頂を目指す。
山頂に着くと、東の空がうっすらと明るくなっていた。山頂にはいくつもの天体観測用ドームが見える。空はどんどん明るくなってきた。借りたジャケットは温かいが、顔や手足で寒さを実感。思わずフードを被ってしまった。それでも息が白くならないのは水蒸気がないかららしい。
ほどなくして雲の上に太陽が顔を出し、歓声が上がった。強烈な光で雲を黄金色に縁取り、しだいに放射状の光の筋を伸ばしていく。
神々しいほどの美しさに、マウナケア山全体がテンプル(神殿)として地元の人々に愛されている理由のひとつが理解できた。ここは、山全体がパワースポットなのだ。
山を下りる途中、朝食タイムとなった。ホテルまではまだ距離があるからだ。コーヒーとサンドイッチ、フルーツなどをいただきながら余韻にひたったのだった。
寝不足になってでも参加する価値がある素晴らしいツアーだった。
Hawaii Forest and Trail
(ハワイアン・フォレスト・アンド・トレイル)
http://www.hawaii-forest.com/
2017.12.04(月)
文・撮影=たかせ藍沙