#126 San Jose del Cabo
サンホセ・デル・カボ(メキシコ)

のどかな街の愉快な夜が始まる!

バハ・カリフォルニア半島の東端に位置するカボ・プルモ。

 メキシコの太平洋側、南北1250キロにおよぶバハ・カリフォルニア半島の南端に位置するロスカボス。

 半島南端の西側がハリウッドセレブ御用達の豪華ビーチリゾートのカボ・サンルーカス、その東側に位置するのが、今回ご紹介するサンホセ・デル・カボ。ほかにいくつかの小さな村がありますが、この2つの街が、ロスカボスの中心になっています。

色とりどりの旗が揺れるサンホセ・デル・カボのストリート。

 サンホセ・デル・カボは、カボ・サンルーカスから予想して、華やいだ一大リゾート地をイメージしていたのですが、それは少々違いました。1730年に建造された聖堂と広場を中心にした街は、徒歩で回るのにちょうどいいサイズ。どことなく、のどかさも漂っています。

サンホセ・デル・カボのレストラン「サンセット・モナリザ」では男性トリオが熱唱。

 夕方の街を散策すれば、ギターやトランペット、バイオリンなどから編成されたマリアッチ隊が奏でる陽気な音楽が、どこからともなく届きます。色とりどりにペイントされた鮮やかな家並みの中には築100年以上のものもあり、あちこちからヤシの木がニョキニョキ。足に高下駄を履いた大道芸人も登場し、愉快な夜の始まりです。

サンホセ・デル・カボには個性的なギャラリーがたくさん。

 サンホセ・デル・カボは10年ほど前から「ギャラリー・ディストリクト」と称して、町全体でアートを盛り上げてきました。10~6月の木曜日の夜は指定の14カ所のギャラリーをめぐる「アートウォーク」も開催されています。

アートウォークではアーティスト本人に会えたり、DJプレイがあったり、ギャラリーごとに趣向を凝らしたおもてなしが。

 伝統的な工芸作品から、彫刻、絵画、そしてITを駆使した実験的な作品まで、あらゆるタイプのギャラリーがあり、扉を開くと店員やアーティスト本人から「ワインはいかが?」と誘われ、グラスを手にほろ酔いしながら鑑賞できます。

2017.06.17(土)
文・撮影=古関千恵子