CREA2017年6月号の特集は「東京ひとりガイド」。大好評だった2年前の特集がアップデートされて、GINZA SIXの誕生で話題の銀座情報や、ひとりごはんアドレスも充実。東京を楽しみつくす一冊になっている。

大手町の「塔の日本旅館」で
正真正銘の温泉に浸かる

「塔の日本旅館」をコンセプトに掲げる「星のや東京」。

 そして東京の宿として話題なのが2016年7月に大手町にオープンした「星のや東京」。「塔の日本旅館」というコンセプトのもと、地下2階、地上17階の縦の空間に、洗練された旅館の要素がつまった新しい日本旅館だ。

大きな青森ヒバの木扉を抜けて中に入ると、歳時記を表現した室札がお出迎え。

 玄関で靴を脱いで畳にあがると、イグサの香りが。館内はほぼ畳でつながり、客室には畳の間と竹素材のクローゼットなど、自然の素材がふんだんに使われている。また随所に散りばめられた江戸小紋をモチーフにした和のデザインも粋だ。

くつろぎの空間「お茶の間ラウンジ」では、時間帯に合わせたものが用意されている。

 各階には宿泊客のセミプライベートなスペース「お茶の間ラウンジ」がある。畳続きの客室から自由に行き来でき、24時間利用できる空間だ。チェックイン時間の15時からはお茶とお菓子、夕食前後には日本酒や焼酎とおつまみ、朝にはおむすびと味噌汁も用意されている。

強塩温泉で保温効果が高く、末梢循環障害や冷え性などに効果があると言われる大手町温泉。

 もうひとつの楽しみは温泉。新たに地下1500メートルから湧き出た大手町温泉を、最上階17階に引き、露天風呂と内湯が楽しめる。都心の高層階でゆっくり温泉に浸かってくつろげるというのも、この星のや東京ならではの滞在だ。スペシャルオイルでのSPAトリートメントもある。

文=榎本市子