英国、食の底力 イングランド南西部の美食を巡る

英国、食の底力 イングランド南西部の美食を巡る

イングランド産スパークリング・ワインの
快進撃はここからはじまった!

イングランド南西部産の
スパークリングの特徴とは?

 ここ10年ほど、インターナショナル・ワイン・チャレンジ、デキャンター・ワールド・ワイン・アワードなど、大きなワイン・アワードにおいて、イングランド産のワインはすっかりショートリストの常連となりました。

左:英国産のワインとスピリットを専門に扱うワイン・パントリーは、金融街にほど近いリバプール・ストリートにあります。
右:ワイン・パントリーのマネージャー、ピーター・イングラムさん。

 イングランドには現在500超のブドウ畑がありますが、その多くが家族経営による小規模のワインメーカーのもので、フランス、シャンパーニュ地方と同じ石灰質土壌の、イングランド南東部に集中しています。

 ところが2014年にインターナショナル・スパークリング・ワインメーカー・オブ・ザ・イヤーのショートリストに、フランスの強豪たちと並んで初めてノミネートされたイングランドのワインメーカーは、イングランド南西部コーンウォールのキャメル・バリーでした。

 そんなイングランドのワイン事情について、英国産ワインとスピリットの専門店、ワイン・パントリーのマネージャー、ピーター・イングラムさんは、「北側と南側の両方を海に挟まれて、西側に細く突き出たコーンウォールは、ガルフストリーム(暖流)の影響で、英国のほかのどの土地よりも少し暖かい。これがブドウの栽培に影響しているのでしょうね」と分析します。

キャメル・バリーのスパークリング・レッド・ワイン。@Camel Valley Wines 2017

 「イングリッシュ・ワインといえば、ホワイトのスパークリング・ワインが主流ですが、コーンウォールに関していえば、夏がほかの土地よりも長いので、ブドウがゆっくり時間をかけて熟していくため、南東部では叶わない種類のブドウを栽培することができ、イングランドでは比較的珍しい赤ワインを製造することもできるのです。ただし、雨が南東部よりも多いので、病気に弱い、という側面は否めませんが……」とピーターさん。

 「南西部のワインメーカーがまだ少ないのは、単純にワインのマーケットの中心となるロンドンから離れている、という地理的な条件の悪さもあると思いますよ」とのこと。

 では、気になる味の違いは、というと「イングリッシュ・ワインには、気候と土壌を反映して酸味とミネラル分が強いというスタイルがあるのですが、そのなかで、コーンウォールのワインは、ほんの少しほかよりもフルーティーだと思いますね。とはいえ、ワインメーカーによってワインのキャラクターは異なるので、地域だけで違いを語るのは難しいといえます」とピーターさん。

スペシャリストのアドバイスに耳を傾けながら、さまざまな英国産ワインを試せるチャンス。気に入ったワインをお土産にするのもおすすめです。

 小規模ワインメーカーの手による珠玉のイングリッシュ・ワインを揃えるワイン・パントリーでは、スペシャリストのアドバイスを受けながら、ほかではなかなかお目にかかれない希少なワインを楽しむことができます。気に入ったらもちろん、お持ち帰りも可能。コーンウォール産のワインも複数置いているので、飲み比べをしてみては。

Wine Pantry(ワイン・パントリー)
所在地 8 Devonshire Row, Liverpool Street, London EC2M 4RH
電話番号 020-3538-8440
http://www.winepantry.co.uk/

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2017.05.21(日)

文・撮影=安田和代

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