ホテルのダイニングで味わう本場広東料理

エレガントな雰囲気の中で楽しむ「紫逸軒」の広東料理。ワインも進みそう。

 ここ10年ほどのあいだに、次々とラグジュアリーホテルがオープンしたマカオ。ホテルのダイニングで優雅に中国料理を味わうのも、楽しみのひとつ。

鰻の揚げ物。表面は香ばしく、中はしっとりとジューシー。キンモクセイの蜂蜜和えがいい香り。

 「フォーシーズンズ・ホテル・マカオ・コタイストリップ」にある「紫逸軒」はこの数年、ミシュラン2ツ星を獲得し続けている広東料理レストラン。席から見渡せるガラス張りのワインセラーが中央に構えるゴージャスな雰囲気の中でいただく料理は、伝統的な広東スタイル。豊富に揃うワインとのマッチングも楽しみだ。

左:「金殿堂」では、香港で絶大な人気を誇る周中シェフが料理を監修。
右:伝統的な広東料理を美しくアレンジ。薄味ながらおいしくいただける。

 華やかだけれどヘルシー、シンプルだけどアイデアが光る料理が食べられるのは、「MGMマカオ」の「金殿堂」。香港料理界でその名を知られる周中シェフが手掛ける料理は、地元食材やオーガニック食材にこだわったもの。周シェフによると、「マカオ近辺は淡水と海水が流れ込むから、魚はとくにおいしい」のだそう。

左:「桃花源小廚」の料理は高級食材のオンパレード! 世界三大ハムのひとつと言われる金華ハムや貝柱などをふんだんに使った八宝鴨。
右:5種類の蛇の出汁でとったスープ。

 マカオ政財界の御用達といわれているのが、「ホテル・リスボア」にあるミシュラン1ツ星の「桃花源小廚」。ルーツは、夫婦で始めた香港の小食堂。リスボアのオーナーでありマカオのカジノ王であるスタンレー・ホー氏が香港店の常連客だったことから、ここに出店するにいたったのだとか。広東で知られる名店の名物は、なんと蛇のスープ。なかなか食べられない味を堪能しておきたい。

ホテルやレストランが作るオリジナルXO醤は、瓶が重くても、料理好きならお土産にしたい!

 ホテルのダイニングで食事をするのなら、ぜひお土産にしたいのが、オリジナルのXO醤。干し貝柱や干しエビ、唐辛子、ニンニクなどで調理したホテルメイドの高級調味料は、炒め物の風味付けに使えるだけでなく、そのまま食べてもとてもおいしい。

2016.11.22(火)
文・撮影=芹澤和美