ランゲ地方で生まれたワインの王様
ボルゴーニョ社のバローロ2020を1名様にプレゼント

　ピエモンテ州ランゲ地方は、その美しい風景と豊かな文化遺産で訪れる人々を魅了します。この地に足を踏み入れると、まず目に飛び込んでくるのは、一面に広がるぶどう畑といにしえの城が点在する美しい丘陵地帯です。ランゲ・ロエロとモンフェッラートは、2014年にイタリアで初めて、ブドウ畑の景観とワインの文化の地として世界遺産にも登録されています。

　ランゲ地方は、その昔は海でした。

　アルプス山脈とアペニン山脈は、ユーラシアとアフロ・アラビアンプレートの衝突によって造られました。そして、地質年代の第三紀（6500万年前から170万年前まで）のプレート変動がピエモンテの盆地を造りました。アルプス地域からの氷河の溶け水、河川、または降水が流れ込み、その盆地に水が溜まることで内陸海が形成されました。今は、海のないピエモンテ州が昔は海の中だったなんて考えるとなぜか浪漫を感じてしまいます。長い年月の間、海は大小形を変えながら、様々な堆積土壌を残していきます。そして、約600万年前、その海は蒸発し、ランゲ丘陵地帯が水の中から隆起して生まれたのです。ランゲの土壌からは、時に海の化石が見つかることもありますが、このような歴史を知れば納得ですね。

　ランゲ地方は豊富な観光スポットでも旅行者を楽しませてくれます。優美なグリンザーネ・カヴール城では、壮大な風景を楽しみながら地元の歴史を学ぶことができます。また、バローロ博物館では、この地ならではのワイン文化に触れる機会が訪れるでしょう。

　伝統と革新が融合した独特の文化を持ち、訪れる人々を魅了しているこの地域ですが、ワインはランゲ地方の最大限の魅力と言っても過言ではないでしょう。

　中でもこの地で生まれるバローロは「ワインの王様」として知られ、一口飲めばその理由をすぐに感じることができる素晴らしいワインです。

　バローロは、ネッビオーロというぶどう品種から生まれ、その名を冠したバローロ村をはじめとする11の村で造られています。熟成の過程を経て、ガーネットのような色彩と複雑で豊かな香りを持つその味わいは、ワイン愛好家たちを虜にしています。バローロを楽しむことは、まるでこの地の歴史を味わうことと同じことなのです。

　一日を終えたら、地元のレストランでランゲの贅沢な料理を堪能してみましょう。特に、有名な白トリュフを使った料理や、仔牛のソーセージのラグーソースでいただく手打ちパスタのタヤリン（Tajarin）がおすすめです。タヤリンとは、卵を練りこんだ平打ちパスタを1～3ミリの細さに切ったパスタ、タリオリーニのピエモンテ方言です。

　また、時間をかけて煮込んだ牛ほほ肉のブラザートもバローロに合う郷土料理です。

　これらの料理にバローロが加わると、料理の深い味わいと香りが一層引き立ちます。ピエモンテのシンプルでありながらも洗練された料理は、ワインとのアッビナメント（ペアリング）によって真価を発揮します。バローロ生産地区の中心の村、バローロ村の真ん中に位置するバローロ最古のワイナリー、ボルゴーニョ社のバローロは特におすすめです。伝統を重んじながら、飲みやすくエレガントに造られたバローロは、フレッシュな赤系の果実とシナモン、ナツメグなどスパイスの香り。酸と優しいタンニンのバランスがとれたバローロです。

　ランゲ地方の魅力はその風景と食文化にとどまらず、素朴で温かい人々にもあります。地元のワイナリーを訪れ、現地の人々と交流することで、心温まるひとときが過ごせるでしょう。彼らの情熱と伝統を感じることで、この土地がどれほど特別な場所であるかを再認識することができます。

　クリスマスももうすぐ。イタリアでは街中がクリスマスデコレーションを纏い、とてもきれいです。夏のイタリアも素敵ですが、冬のイタリアも美味しい食材で作られる冬ならではのご馳走が待っています。

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