高級ホテルの中庭で楽しむスロー・ショッピング

 オーガニック、エコ、グリーンなど、ナチュラル志向のキーワードが人々の注目を集めるのは、ロンドンも同じ。地元生産者が直売するオーガニック・マーケットの数は、年々増える一方ですが、会場確保の問題のせいか、まだまだ中心部からやや離れた場所が多いのが現状です。

 そんななかで、コベント・ガーデンからも近い、ホルボーンの高級ホテル、ローズウッド・ロンドンが、今年の春から毎週日曜日にホテルの中庭でマーケットを開催しています。

ホテルのエグゼクティブ・シェフ、アマンディーヌ・シェニョーさん(右)。オーガニックの乳製品を製造販売するフック&サンのストールで。(C) Rosewood London
ホテルの中庭で開催されている、マーケット全景。(C) Rosewood London

 このスロー・フード&スロー・リビング・マーケットは、昔ながらのマーケット体験ができる場所を再現すると同時に、その名の通り地元生産者をサポートし、スロー・フード&スロー・ライフを促進しようというもの。食品はもちろんのこと、ファッション小物、コスメ、ドリンク、雑貨などを扱う、およそ30のストール(お店)が軒を並べています。

イタリア食材を扱うガストロノミカのストールには、チーズがいっぱいです。
伝統的な製法で手づくりされたPAMAのザワークラウト。
男性向けファッション小物を扱うムッシュー・ロンドン(外部リンク)のストール。

 ホテルの屋上でとれたハチミツ、バイオダイナミック農法で育てられた野菜、昔ながらの製法で手づくりされた瓶詰めのザワークラウト、ファームから直接運び入れられたフレッシュなたまごや牛乳など、生産者の話を直接聞いたり、サンプルを試したりしながら、のんびりと買い物が楽しめるのが魅力です。

最近はロンドンでも豆苗を見るようになりました。ホテルのストールで。
左:ハイビスカスのコーディアル(シロップ)。生姜入りのものも。
右:フレッシュな食べ物が並んでいます。

文・撮影=安田和代(KRess Europe)