老舗から新興までブティック・ディスティラリー巡り
ディスティラリー(蒸留所)に並ぶ大きな銅のスティル(蒸留器)。
レキシントンのブティック・ディスティラリーと呼ばれる小規模な蒸留所の一つ「ウッドフォード・リザーブ」は、1812年からこの地でウィスキーを作る由緒ある蒸留所。銅のスティルと呼ばれる蒸留器を通した段階では80度のアルコールが、8年間の樽詰めの間に40％蒸発していく。これはおいしいバーボンが出来上がるための天使への分け前だという。最後にバーボンは、まず色を見て、コーンやフルーツ、オークの香りを嗅ぎ、そして味わうという手順を習って、試飲をする。
蒸留所の見学ツアーの最後には、試飲ができる。チョコレートとバーボンがマッチ。
Woodford Reserve(ウッドフォード・リザーブ)
所在地 7855 McCracken Pike Versailles KY 40383
電話番号 +1-859-879-1812
URL http://www.woodfordreserve.com/
バレル・ハウス・ディスティラリーは、ここに蒸留所が、と驚くような佇まいだが……。
一方で、樽詰めして2年がたたないためまだ開けられる熟成樽がなく、蒸留して間もないホワイト・ウィスキーを売っているという若きウィスキー・メーカーもいる。「バレル・ハウス・ディスティラリー」。この若きウィスキー・メーカーは、コーンでラムやウォッカのスピリッツも作っていた。
中では試飲もできて、にこやかにスピリッツについて話してくれた。
Barrel House Distillery(バレル・ハウス・ディスティラリー)
所在地 1200 Manchester St #9, Lexington, KY 40504
電話番号 +1-859-259-0159
URL http://barrelhousedistillery.com/
ベーコンドーナツに続いて驚きの組み合わせ登場。
さらに南部のテネシー州へ向かう前に、「ソウル・グッド・パブ」という店で夕食。その際、フライドチキンは南部だとこういう風に食べる、という衝撃の一皿を注文してもらった。それは、なんとワッフルのフライドチキンのせ。その上からメイプルシロップをかける。外はカリッと中はジューシー、塩味がきいたフライドチキンにこの甘みがなぜか合う。一瞬、驚いたが、ベーコンドーナツ同様に甘みと塩味と肉の旨味が絶妙に混じって、おいしいから不思議。
バーボンはもちろん、クラフトビールもいける。
Saul Good Pub(ソウル・グッド・パブ)
所在地 3801 Mall Road Lexington, Kentucky 40503, Fayette Mall
電話番号 +1-859-273-4663
URL http://saulgoodpub.com/
南部州の肉料理はいったいどんなものが出るのか、興味がますますそそられる。
【取材協力】
ケンタッキー州観光局
URL http://mrcusa.jp/states/kentucky/
ミシシッピ・リバー・カントリーUSA
URL http://mrcusa.jp/
小野アムスデン道子 (おの アムスデン みちこ)
ロンリープラネット日本語版の立ち上げより編集に携わったことから、ローカルグルメや非日常の体験などこだわりのある旅の楽しみ方を発信するトラベル・ ジャーナリストへ。エアライン機内誌、新聞、ウェブサイトなどへの寄稿や旅番組のコメンテーター、講演などを通して、次なる旅先の提案をしている。
Twitter https://twitter.com/ono_travel
2014.10.24(金)
文・撮影＝小野アムスデン道子
