この夏、必見! 花火写真家が案内する全国花火大会ベスト20

この夏、必見! 花火写真家が案内する全国花火大会ベスト20

若狭湾に浮かぶ送り火と呼応する
宮津燈籠流し花火大会の慰霊の光

宮津燈籠流し花火大会(京都府)

満星(まんぼし):海上で花火を打ち上げる船を台船といいますが、一つの台船からは左側で「緑満星」が打ち上げられ、 もう一つ台船からは右側で「紅満星」を打ち上げています。同じ大きさの二種類の色の花火玉を使って二ヶ所で打ち上げている「対打ち(ついうち)」という打 ち上げ演出です。色ちがいの花火から、まるでカップルのように見えます。それに「燈籠」に人々の祈りと花火が添えられさながら浄土のようです。

 お盆の送り火と花火は縁があります。日本全国で、お盆に花火大会を開催するところが多いのです。

 天橋立が有名な宮津市は、若狭湾に面した日本海側の街です。江戸時代、今からおよそ350年前からお盆の送り火に燈籠流しが行なわれています。その燈籠流しに花火を打ち上げたのは、鉄道が開通した1924年(大正13年)からです。

 港では、立派な精霊船に「極楽丸」と旗が立てられ、先祖の霊をふたたび極楽浄土へと送るために海へ流されます。

 また「追っ掛け燈籠」と呼ばれる小さな「燈籠」は、赤や白で、その、ひとつひとつに火が灯されます。その数は約1万と言われ、夏の空が暮れる頃になると宮津湾一帯に「燈籠」が浮かびます。そこへ、五彩七彩の打上花火が上げられるのです。

 お盆にふさわしい慰霊の花火で夜空を染め、続いて10号玉の花火や斜め打ちの大スターマイン、仕掛け花火、海上大スターマインが打ち上げられ、賑々しく先祖の霊を極楽浄土へと送っているかのようです。

大会概要
【大会名称】 宮津燈籠流し花火大会
【開催場所】 京都府宮津湾一帯ほか
【観覧席】 有料観覧席あり(要予約)
【アクセス】 北近畿タンゴ鉄道「宮津駅」から徒歩約10分
【URL】 http://www.kyo.or.jp/miyazu/
【問い合わせ】 宮津燈籠流し花火大会実行委員会
      TEL:0772-22-5131 FAX:0772-25-1690

泉谷玄作(いずみや げんさく)
写真家。1959年 秋田県に生まれる。花火の撮影をライフワークとする。現代美術作家、蔡國強(Cai Guo-Qiang)氏の依頼で、2002年MoMA(ニューヨーク近代美術館)主催の「動く虹」の花火や、2003年ニューヨークセントラルパーク150周年記念の「空の光輪」の花火などを撮影。著書に、『心の惑星-光の国の物語』(クレオ)、『日本列島 四季の花火百華』(日本カメラ社)、『静岡県ふくろい遠州の花火』(日本カメラ社)、『花火の図鑑』(ポプラ社)、『花火の大図鑑』日本煙火協会/監修 (PHP研究所)、『日本の花火はなぜ世界一なのか?』(講談社+α新書)など、花火に関するもの多数。日本写真家協会会員。

2014.07.16(水)

文・撮影=泉谷玄作

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