冷たく乾いた木枯らしが吹き、日本に冬がやってきました。自然の美しさと厳しさをひときわ感じる季節です。

 凍てつく寒さが生む景色や、澄んだ空気に映えるイルミネーション……日本各地の冬ならではの絶景・風物詩を集めました。

 暖かくして、今しか見られない冬景色に会いにいってみませんか? 今回は、宮崎県が誇る冬の絶景・風物詩をピックアップ。日本の各地に息を呑むような素晴らしい景色が広がっています。

» #01 冬の浄専寺しだれ桜
» #02 師走まつり
» #03 大根やぐら
» #04 高岡の月知梅
» #05 鬼の洗濯板
» #06 南郷城跡の桜
» #07 萬福寺の紅梅
» #08 えびの高原
» #09 道の駅なんごうから眺める合格岩
» #10 天岩戸神社御神体の注連縄

» 日本の隠れ絶景・風物詩リスト


◆冬の浄専寺しだれ桜

 県内でも五本の指に入る、しだれ桜の名所「浄専寺」。境内には県の天然記念物に指定された樹齢約300年のしだれ桜があり、枝を四方に伸ばす姿は圧巻だ。とりわけ雪で境内が真っ白に染まると、なんとも幽玄な雰囲気に。

 境内をはじめ町内外には、このしだれ桜の株から増えたいわば子や孫にあたる木が300本以上もあるという。

冬の浄専寺しだれ桜(じょうせんじしだれざくら)

所在地 宮崎県西臼杵郡五ヶ瀬町大字三ヶ所8701
https://www.kanko-miyazaki.jp/gokase/kanko/13609.html

◆師走祭り

 「師走祭り」は、美郷町に語り継がれる「百済王族伝説」を元にした伝統行事。1300年以上もの歴史があり、別々の神社に祀られた百済王族の親子が年に一度対面する儀式が執り行われる。

 儀式は、禎嘉王を祀る「神門神社」と、息子の福智王を祀る「比木神社」の合同で行われ、比木神社の一行が神門神社まで約90キロメートルの道のりを巡行し、そこで3日間過ごすというもの。

 祭りのハイライトとなるのは、一行が神門神社に入る際の「迎え火」の儀式。勢いよく燃え盛る高さ約5メートル、約30基のやぐらの間を行列が進む様子は圧巻だ。

開催日:2024年1月19日(金)~21日(日)

師走祭り(しわすまつり)

開催地 宮崎県東臼杵郡美郷町南郷神門本村(神門神社)、児湯郡木城町大字椎木1306−イ(比木神社)
https://www.visit-misato.jp/infopage/siwasumatsuri/

2024.01.10(水)
文=佐藤由樹