新・発酵スキンケア「FAS」の旗艦店である京都東山本店が2023年10月6日にオープン。化粧水やクリームを試すだけでなく、店内のカフェスペースでは、京都らしい、手の込んだ発酵食メニューも楽しめる。

 注目すべきFASの精神性を、美容ジャーナリスト齋藤薫さんが語る。

京都だからこそ結実した発酵ブランドの精神性を体感

 モノ選び、店選びは今“価値観”が優先される時代。哲学に共感できるブランドなら、すべてを受け入れる人が増えている。そういう意味で精神的な偏愛ファンが増えそうなのが、発酵コスメブランドFAS。

 その世界観をそっくり体現する京都東山本店が、京都髙島屋S.C.店に先駆けて10月6日オープンする。

 南禅寺や哲学の道からそぞろ歩くこと10分、京都の喧噪が嘘のような静けきエリアに佇む、築100年の古民家を改装した趣ある設え。

 京丹後市が力を尽くして蘇らせたのは、1300年前に始まる古代米・黒米。それを二段階発酵させた黒米発酵液は、じつに738種類もの成分をその一滴一滴に湛える。悠久の自然が育んだ黒米の生命力と、微生物の生命活動である発酵という無限の可能性がいかに素晴らしいものか、存分に体感できる美と食の発酵工房となったのだ。

 テラスもある1階ではFASの製品を試せるほか、カフェスペースで手作りの発酵食や、京丹後の黒米を食することができる。京都で発酵食の店を展開する真野遥さんの監修だ。2階では料理教室などが企画される。

 花は“みたて”、花器は“kankakari”のもの。何もかもがこだわりの結晶。かくも京都の美と文化を愛し、一つのことに没入できる精神性だけをとっても、多くの人がこう思うはず。ずっと寄り添っていたいブランドが生まれたと。

 化粧品選びも今、その境地まで到達している。新たな時代の象徴が今ここにある。

FAS 京都東山本店

所在地 京都市左京区鹿ヶ谷下宮ノ前町3
営業時間 11:00~18:00(カフェは売り切れ次第終了)
定休日 火・水曜
※2023年10月6日オープン。
※FAS 京都髙島屋S.C.店は2023年10月17日オープン

シロク

電話番号 0120-150-508
https://fas-jp.com

●Recommender
齋藤 薫(さいとう・かおる)

美容ジャーナリスト。女性誌で多数のエッセイ連載を持つほか、化粧品の開発・アドバイザーなど幅広く活躍。CREAでは「美容脳ルネサンス」を連載中。大の旅好きでもある。

2023.09.15(金)
文=齋藤薫
写真=岡本佳樹

CREA 2023年秋号
※この記事のデータは雑誌発売時のものであり、現在では異なる場合があります。

この記事の掲載号

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