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 今年5月に行われた「G7サミット」の開催地となったこともあり、今国内外から再注目を集めている広島県。嚴島神社がシンボルの宮島や、近年人気の瀬戸内エリアといったメジャーな観光名所には行ったことがある人も多いかと思いますが、県北部エリアにも豊かな自然や温泉など、まだあまり知られていない魅力的な穴場スポットがたくさん。

 そこで今回は、県北部の3エリアにある観光地や名物グルメ、絶景に伝統芸能などを全4回に分けてご紹介します。今ならまだ観光客も多くない穴場ばかりなので、夏休みの旅行にもおすすめですよ!


本格的な手打ちそばが名物の北広島町

 まず訪れたのは、広島駅から車で約60分のところにある北広島町の「道の駅 豊平どんぐり村」。こちらでは食事や宿泊もできるほか、隣接しているそば処「どんぐり庵」内にある「そば道場」で、気軽にそば打ち体験ができます。

 そばの産地で有名な所というと、長野県や北海道などが思い浮かびますが、ここ北広島町でもそばの栽培から製粉までを行う「豊平そば」が名物。

 豊平でそば作りが盛んになったのは約30年前から。減反政策の影響で田んぼを減らすことになった際、当時町長だった前田達郎さんが「豊平を西日本一のそばの産地にしよう」と、そばの栽培を奨励したそうです。その後、そば打ち名人として名高い高橋邦弘氏に指導を受け、今では西日本でも本格手打ちそばが食べられると評判なんだとか。

2023.07.22(土)
文=根津香菜子