オカリナさん、金田さんイチオシの実写化希望の漫画はコレ!

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『彼のいる生活』

「私は、漫画の実写化にはあまり賛成ではないのですが一点だけ、これならば、というのが宮田先生の『彼のいる生活』。大学生活の話ですし、実写化しやすいのではないかとも思います。この作品は、“BLを初めて見ます”。という人にもおすすめですね。私自身、幼馴染みの話が好きですし、爽やかな制服姿というのも魅力を感じます。一番初めにハマった作品がそうだったから、今も好きでい続けているジャンルなのかも」(オカリナさん)

≪あらすじ≫
大学デビューをもくろむ夏川涼太は、ひょんなことから幼馴染みの田中一仁と同居することに。性格良し、ルックス良しの一仁には、なぜか彼女が居ない。原因探しに付き合う夏川だったが、一仁の意味深発言によって状況が一変……!?

『彼のいる生活』
宮田トヲル 著
リブレ

『百と卍』

「もしかしたらもう企画はあるかもしれませんが、私からは文化庁メディア芸術祭で優秀賞を受賞したこの作品を。江戸時代の文物も丁寧に描かれていて、これは日本が実写化しないでどうするんですか!」(金田さん)

あらすじ
舞台は江戸時代後期。かつて男娼だった百樹は元・火消しの卍と出会う。つらい過去を抱えながらも卍に愛されて尊い日々を送る百樹。そんなある日、卍のもとに彼の過去を知るという人物が現れて……。江戸漫画の革命児、紗久楽さわが描く、初のBL作品。

『百と卍』
紗久楽さわ 著
祥伝社

『上京生活録 イチジョウ』

「男二人が狭い部屋に住んで、豆苗を育てて節約レシピを作ったりしているので、「きのう何食べた?」のカイジ版だと勝手に思っているんです(笑) もともとこれは『カイジ』のスピンオフ作品で『週刊モーニング』に載っていて、BLではないのですが、私は一種のBLドラマとして実写化してほしいと思っています。女性の手をわずらわせずに、男性同士が助け合って暮らすという作品はもっと必要だと感じています。きっと現実でもあるだろうに、なぜかスポットライトが当たらないですね。この作品はそれこそ阿佐ヶ谷姉妹の男性バージョンという感じ。ぜひ実写化してほしいですね」(金田さん)

あらすじ
宿敵・伊藤カイジと死闘を繰り広げることになる一条聖也の下積み時代を描いている。東京・板橋区を舞台にした、一条と後輩・村上による1K6畳住まい、野望と困窮の上京物語。

『上京生活録 イチジョウ』
協力:福本伸行
原作:萩原天晴
漫画:三好智樹、瀬戸義明
講談社

エスムラルダさん

1972年生まれ。ドラァグ・クイーンとして活躍しつつ、ライター、脚本家としても活動。芝居や講演なども行っている。ディーヴァ・ユニット「八方不美人」のメンバー。著作に『同性パートナーシップ証明、はじまりました。』(ポット出版)など。Twitter @esmralda001

おかずクラブ オカリナさん

1984年生まれ。お笑いコンビ「おかずクラブ」の1人。BLの他、「BOYS AND MEN」や「戦国鍋TV」なども愛している。You Tubeチャンネル「ときどきオカリナ」で食事シーンが話題を集め、さらなる人気を集めた。Twitter @okarina_okazu

金田淳子(かねだ・じゅんこ)さん

1973年生まれ。社会学研究者。やおい・BL・同人誌研究家。著書に『「グラップラー刃牙」はBLではないかと1日30時間300日考えた乙女の記録ッッ』(河出書房新社)がある。Twitter @kaneda_junko

2022.03.17(木)
文=てれびのスキマ
撮影=平松市聖