南東北の個性派宿でゆったり……

 さらにお次は、南東北エリア。山形・福島から、個性的なおもてなしや温泉で評判の一軒へとご案内します。

●ショウナイホテル スイデンテラス [山形・鶴岡]

 コンセプトは、「晴耕雨読の時を過ごす、田んぼに浮かぶホテル」。

 しかも、このホテルのユニークなところは、建築家・坂 茂さんが設計を手がけた宿泊・温泉施設の運営だけにとどまらず、子育てから農業まで、地域のさまざまな課題解決も目指すプロジェクトとなっているところ。

「どこに身を置いても田んぼの気配を感じられるデザイン。ホテルのコンセプトが素敵」(50代女性)、「館内の随所に本が置いてあり、それぞれにセンスがよく、そして温泉もあり、ゆっくり過ごすことができました。朝食も丁寧に選ばれたものという感じでおいしい」(40代女性)

 さらに2021年4月には、天然温泉、フィットネスがあるスパ棟に、デザイナーズサウナも新登場。

 まさにここでしか体験できない、個性的なステイを満喫したい!

ショウナイホテル スイデンテラス

アクセス JR鶴岡駅からタクシーで約10分。庄内空港から連絡バスで約20分。
https://www.suiden-terrasse.yamagata-design.com/

●日本の宿 古窯[山形・かみのやま温泉]

「落ち着いた宿」(60代女性)、「夕飯がおいしかった」(20代女性)、「館内に穏やか空気があり、非常に落ち着ける旅館でした」(40代女性)などの声が多く寄せられたのが、おもてなし自慢の老舗宿。

 雄大な蔵王を望むお部屋や温泉、贅沢なお料理とともに、この宿ならではの楽しい体験もゲストを魅了する秘密のひとつ。

 それが、「古窯」の名の由来となっている、宿の敷地内から発掘された奈良時代の窯跡にちなんだ “楽焼体験”。

「(おすすめポイントは)おいしい牛すき焼き、お風呂、ロビーにある有名人の楽焼の展示」(70代男性)、「楽焼のお皿を手軽に作ることができてお土産にもなる」(60代男性)

 素焼きのお皿に好きな文字や絵を自由に描く楽焼体験、楽しい旅の思い出となること間違いなしです。

日本の宿 古窯

アクセス 山形新幹線 かみのやま温泉駅から無料定期バスで約10分。
https://www.koyoga.com/

●向瀧[福島・会津東山温泉]

 さて、お気に入りホテルで巡る東北の旅。その締めくくりは、福島県。

 築城630余年を誇る鶴ヶ城の城下町・会津若松には、この土地ならではの歴史を感じさせる、旅情豊かな宿・向瀧(むかいたき)があります。

「文化財の宿。タイムスリップしたよう空間に、温かなホスピタリティ。忘れられない場所です」(40代女性)

 宿の由緒は、会津藩指定保養所だった江戸時代中期にまでさかのぼり、長い時間とともに育まれてきた、おもてなしの心がなによりの魅力。

 例年12月中旬から始まる "雪見ろうそく" も見どころです。

向瀧

アクセス 会津若松駅からまちなか周遊バスで約15分。
https://www.mukaitaki.com/

●旅館 玉子湯[福島・高湯温泉]

 開湯約400年の歴史を誇る高湯温泉で、湯につかれば、ゆで卵のような肌になると言われ、愛されてきた玉子湯。

 その伝統を受け継ぐ温泉旅館も、多くの人から称賛のコメントが寄せられました。

「驚きの“白濁の湯”」(70代男性)、「源泉がたくさんあり、それをかけ流しで独占できる。川の向こう側の自然の景色も最高、風情も最高」(60代女性)

 そして、「硫黄泉が強烈で、露天風呂の種類が多い」(50代女性)のも、多くの人々を惹きつけている理由。

 敷地内には、全部で7つの湯があり、庭園を眺める客室はのんびりくつろげる和室が52室。

 お料理もできる限り地元食材にこだわった山の幸が中心で、この土地の豊かな恵みを存分に味わえる宿です。

旅館 玉子湯

アクセス 福島駅から無料送迎バスで約40分 ※要予約。
https://tamagoyu.jp/

 さて、次回は、東京・横浜のシティホテル編をお届けします。

 非日常を楽しめるラグジュアリーホテルから、定宿にしたいクラシックホテルまで、たっぷりご案内!

 ※各施設にお出かけの際には、最新の営業状況を必ずご確認ください。

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2021.11.11(木)
文=矢野詔次郎