からり揚げたての天丼、たまに食べたくなりませんか? お腹いっぱい、大満足するのは必至。

 今回ご紹介するのは推薦人の懐しい思い出も詰まった1軒。一度は味わいたい、いいお店です!


「土手の伊勢屋」の
天丼 ロ

●推薦人:
小宮山雄飛さん

土手の伊勢屋の天丼 ロ 2,000円(税込)。
土手の伊勢屋の天丼 ロ 2,000円(税込)。

 20代の頃、土手の伊勢屋に行くのは、ちょっとした小旅行であり冒険でした。

 電車を乗り継いで、普段ほぼ行くことのない三ノ輪まで行き、かの吉原大門の目の前、登録有形文化財にも登録されているという歴史ある建物の扉を開けて店内へと一歩足を踏み入れると、壁や机、窓に階段に柱時計まで全てに歴史を感じる店内の様子に、時代をタイムスリップしてしまったかのような気分になるのです。

テイクアウトのみの天丼バーガー 1,200円(税込)は土日に10個限定予約販売。海老とれんこんのかき揚げのほか、「天丼」の名の通りご飯入り。ちょいマヨと丼つゆに柚子の風味がきいている!
テイクアウトのみの天丼バーガー 1,200円(税込)は土日に10個限定予約販売。海老とれんこんのかき揚げのほか、「天丼」の名の通りご飯入り。ちょいマヨと丼つゆに柚子の風味がきいている!

 こちらで僕が頼むのはイ・ロ・ハの3種類ある天丼の「ロ」。伊勢屋名物の穴子がドカーンとのった豪華天丼。

 もう500円出すと一番上の「ハ」になりますが、これはかなり覚悟しないと食べきれないほどの量なので、いつも「今日こそはハを食べるぞ!」と意気込んで行っても、ギリギリで日和って「ロ」にしてしまうのです(笑)。

 小上がりの畳の上で、天丼が来るまでお新香でビールをゆっくり飲んでいると、なんだか自分が江戸時代の武士にでもなった気になりますが、武士はビールなんて飲んでませんでしたね、思えば。

 ごま油がベースの香り高い揚げ油で揚げた天ぷらは、濃いめのタレと相まって、いかにも江戸前という男らしさを感じます。

小倉アイス 500円(税込)。熱々のあんこの天ぷらと冷たいアイスがマッチして美味。ほろ苦い抹茶パウダーもアクセント。
小倉アイス 500円(税込)。熱々のあんこの天ぷらと冷たいアイスがマッチして美味。ほろ苦い抹茶パウダーもアクセント。

 この天ぷら用に選ばれたご飯との相性もばっちり。

 天丼はポケットマネーで食べられないといけないという店主のポリシーから、決して高級すぎず、あくまで庶民のご馳走という立ち位置なのも、江戸っ子の粋を感じます。

 2,000円で楽しめる時代旅行にみなさんもぜひ!

土手の伊勢屋

所在地 東京都台東区日本堤1-9-2
電話番号 03-3872-4886
営業時間 11:00~14:30(L.O.)(売り切れ次第終了) ※現在、夜の営業はナシ
定休日 水、第4火曜
価格 1,500円~
カード NG
席数 22席
おすすめの人数 ひとりで大丈夫
※天丼イはキス、イカのかき揚げ、海老2本、ししとうがのって1,500円、ハは上記ロのイカのかき揚げが小海老のかき揚げにかわり、旬の魚と野菜3種で2,500円。
http://www.dotenoiseya.jp/

2019.05.08(水)
Text=Yuhi Komiyama
Photographs=Nanae Suzuki

CREA 2019年5月号
※この記事のデータは雑誌発売時のものであり、現在では異なる場合があります。

この記事の掲載号

久しぶりに、沖縄。

CREA 2019年5月号

食べて、遊んで、のんびりして
久しぶりに、沖縄。

特別定価800円

遠く青く澄んだ海にふりそそぐ陽光、どこからか聞こえる三線の響きに、うちなー言葉。日射しを避けてカフェで読書したり、ドライブインから海を眺めたり、〆ステーキに挑戦してみたり……久しぶりの沖縄は、なんだか新しくてでもどこか懐かしい、旅人たちが元気になれる場所でした。沖縄のお気に入りを詰め込んだ保存版です。