名画とともに楽しむ時代の装い

ピエール=オーギュスト・ルノワール
「シャルパンティエ夫人とその子供たち」(1878)

 出品作の多くはオルセーの収蔵品だが、フランス国外の美術館が収蔵する印象派の作品も数多く展示される。そのなかには、マネの「ナナ」(ハンブルク美術館蔵)、ルノワールの「桟敷席」(コートールド・ギャラリー蔵)と「シャルパンティエ夫人とその子供たち」(メトロポリタン美術館蔵)といった有名な作品も含まれている。

1860年代に流行したクリノリン・ドレス
(C) Photo Les Arts Décoratifs, Paris / Jean Tholance

 絵画を通じて観客に届けられるファッションの世界は多彩だ。晴れやかな場で着るドレスから普段着、帽子や小物、下着に至るまで、モードの魅力を幅広く紹介。また女性の装いだけではなく、男性のファッションにも言及している。パリ装飾美術館とパリ市立モード博物館が企画段階から参加し、展覧会場では実際に画家たちが活動した時代の服飾品の実物も展示されている。名画の数々を鑑賞しつつ、その時代のリアルなファッションも同時に楽しめるというところが、この展覧会のいちばんの魅力だ。会場デザインはオペラ演出家のロバート・カーセンが担当。花の都と謳われた19世紀の栄華こそがパリ最大の文化遺産なのだと、改めて認識させられる展覧会だ。

「印象派とモード」展
開催期間 2012年9月25日~2013年1月20日
場所 オルセー美術館(パリ)
URL www.musee-orsay.fr/en

【同展は以下の美術館にも巡回する】
メトロポリタン美術館(ニューヨーク)

期間 2013年2月19日~5月27日
シカゴ美術館(シカゴ)
期間 2013年6月30日~9月22日

Column

世界を旅するアート・インフォメーション

世界各地で開かれている美術展から、これぞ!というものを、ジャーナリストの鈴木布美子さんがチョイスして、毎回お届けします。
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2012.10.25(木)