忘年会・新年会で役立つ
「石原軍団歌謡」

 さて、石原プロモーションは近年お家騒動があったらしいが、現在もHPは限りなく熱い。幻の社歌「太陽と星たちの賛歌」も配信中である。

 そもそもムードで聴かせる石原軍団。心に忍び寄る歌唱なので、音程やリズムを細かく指摘するなどヤボの極みである。

 ちなみにお若いそこのあなた、石原軍団のスター達の歌声をまだ聴いたことがないのなら、今からでもぜんっぜん間に合う。

 基本中の基本、石原裕次郎「ブランデーグラス」、渡哲也「くちなしの花」は覚えておけば忘年会・新年会の季節、絶対に役に立つ。石原軍団とは関係ないが北島三郎の「まつり」もフルで覚えておくと絶対役に立つ(祝、サブちゃん紅白復活!)。

 舘ひろしは2018年9月に13年ぶりの新曲「ビバ!ビバ!バンビーナ」も出しているが、私のオススメは俄然「冷たい太陽」。アイラブユーを「ィラビュウェェ」と発音する、ものすごい男の色気に度肝を抜かれるはずである!

 神田正輝は寺尾聰と似た子宮に響く歌声をされている。更年期真っ只中の私でも響くのだから相当なもんである。聴くなら腰砕ける覚悟で、レッツ・リッスン・トゥ正輝!

 毎度のことだが今回も着地点を見失ってしまった。

 とにもかくにも2019年はどんな名作ドラマが生まれるだろう。今から楽しみである。ワクワクとテレビ欄をおっぴろげ、私は待ってるぜ!

田中 稲(たなか いね)

大阪の編集プロダクション・オフィステイクオーに所属し『刑事ドラマ・ミステリーがよくわかる警察入門』(実業之日本社)など多数に執筆参加。個人では昭和歌謡・ドラマ、都市伝説、世代研究、紅白歌合戦を中心に執筆する日々。著書に『昭和歌謡 出る単 1008語』(誠文堂新光社)など。
●オフィステイクオー http://www.take-o.net/

Column

田中稲の勝手に再ブーム

80~90年代というエンタメの黄金時代、ピカピカに輝いていた、あの人、あのドラマ、あのマンガ。これらを青春の思い出で終わらせていませんか? いえいえ、実はまだそのブームは「夢の途中」! 時の流れを味方につけ、新しい魅力を備えた熟成エンタを勝手にロックオンし、紹介します。

2018.12.13(木)
文・撮影=田中 稲
写真=文藝春秋