田中稲の勝手に再ブーム

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沢田研二は劣化などしていない!
69歳のジュリーが今こそ愛しい理由

「劣化論争」のユ・ウ・ウ・ツ

1986年に行われたデビュー20周年パーティーで鏡割りを行う沢田研二。その右にいるのは、この後、バブル景気に乗って億万長者となる千昌夫。左は誰だろう?

 沢田研二。愛称ジュリー。

 言わずもがな、「ダーリング」「カサブランカ・ダンディ」など大ヒットを飛ばしまくり、1970年代から80年代にかけて一世を風靡した歌手であり美の化身である。

 そして今彼は、数十年の空を超え時を超え、再び世間の熱い注目を集め始めている。かくいう私も彼に心を奪われた一人!

 ある気だるい昼下がり、目に飛び込んできた沢田研二デビュー50周年ツアーが華々しく開幕したという記事。私のハートは、その写真を見て完全にストップモーションしてしまった。

 そこには昔の壊れそうな美しさとは違う、タイガーのように力強い彼がいた。

 嗚呼、最高にステキなハゲ&ヒゲのコンビネーション! 白髪の交じり具合も絶妙ッ。加えていい具合に出た腹が相乗効果を生み、そんじょそこらの若者には絶対出せない貫禄を醸し出している。私の好みドストライク!!

御年69歳にしてこの躍動感。なんて激シブなの。ジュリーッ!!(樹木希林風に) (C)スポーツニッポン新聞社/時事通信フォト

 が、現在の彼の姿に対し「劣化」というコメントも少なからず踊っている。最近の劣化指摘文化は本当に困った困ったこまどり姉妹である。

 太ったから劣化。シワが増えたから劣化。髪が減ったから劣化……。いやいや、それはちょっと待ったりーなチッチョリーナと言いたい。

 確かに若かりし頃の彼の美しさと色気は異常。まさに麗人という表現がぴったりであった。しかし誰でも年取りゃ髪も抜けるし白髪も交じる。贅肉だって落ちにくくなるものだ。そもそもジュリーの持ち味は「退廃の美」。健康的な姿を求めるなど野暮の極み。

 バーボンの代わりにプロテインドリンクを抱き、結果にコミットするジュリーを見たいか? 私はいらん! 体脂肪率に一喜一憂するジュリーなんて嫌だあぁ!!

 時の過ぎゆくままにその身をまかせ贅肉も皺も堂々と晒す。そんな魂のストリッパーな今の彼の状態は、キャラ的に正しいのである!

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2017.08.28(月)

文=田中 稲
写真=文藝春秋

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