日本茶をおいしく飲めるお店が増えてきました。従来からある、茶葉を販売するお茶屋さんや和菓子屋さんが営む喫茶や甘味処だけでなく、日本茶インストラクターの資格を持つ人のお店があちこちにできています。そのおかげで、日本茶への興味も広がってきたよう。

 「豊中にもできている」と聞いて出かけたのは、阪急宝塚線服部天神駅。「足の神様」として知られる服部天神宮の最寄駅です。

 「茶ら咲」は、駅からすぐの服部元町商店街にあり、黄緑色のテントが目印。「さらさ」と読むそのお店に入ると、奥にテーブル席があり、手前にはお茶やお茶菓子、急須やお抹茶茶碗など、お茶の関連商品がさりげなく並べられていて、落ち着ける雰囲気です。

 お店のオープンは、2016年8月25日。ご主人で日本茶インストラクターの資格を持つ石崎きぬよさんは、地元出身。

「元々、紅茶が好きで飲んでいたんですが、新しく日本茶インストラクターの資格ができたので、勉強して資格を取り、デパートのお茶売り場でも働きました」

 お茶の産地へ出かけたり、幅広くお茶について勉強したと言います。

 「家庭で飲める手頃なお茶を販売して、いれ方を教え、おいしく飲んでもらいたい。特に、日本茶が非日常のものになっている若い人に、日常に取り入れて楽しんでもらいたいんです」。

 そのために和洋を取り混ぜたお茶に合うお菓子を手作りしたり、アレンジティーを創作したり。「こんな日本茶の楽しみ方もあると知ってもらえたら」と微笑みます。

 石崎さんはまた、ワークショップ「お茶(さ)んぽ」を月1回開催。淹れ方やお茶請けの作り方などなど、毎回違うテーマでお茶について気軽に学べる機会を設けています。

 「私自身、お煎茶が大好き。八女茶も宇治茶も、鹿児島のお茶もおいしい。お茶に色々なお菓子が合うことも知ってほしい。お茶の味を大切にしたいから、お菓子の甘さは控え目にしています」

2018.11.25(日)
文・撮影=そおだよおこ