マカオでは珍しい
フローリングの客室

 MGMコタイのホテル棟は2つあり、それぞれ33階と35階建て。総客室数は1390室となっています。規模の大きなホテルですが、エレベーター(こちらでは「リフト」と呼ぶ)の台数も多く、ロビーと客室との往来はスムーズ。

 早速、客室へ向かいます。エレベーターホールから客室へとつながる廊下は、暖色系の落ち着いた雰囲気です。

 今回、宿泊したのは、最も標準的な「リゾートルーム」と呼ばれるカテゴリーのうち、キングサイズベッドが1台という「リゾート キングルーム」のお部屋(1泊1室あたりの価格の目安は1,303マカオパタカ~(1マカオパタカ=約14円)。

 最もスタンダードなタイプではありますが、広さは約43平米とゆったり。

 外に向かっての大きな窓、さらにはバスルームの仕切りも壁ではなくガラス張り(ブラインドカーテン付きなのでご安心を!)となっており、サイズ以上に広々と感じられました

 オープンして間もないとあって、設備が新しく、清潔感に満ちているのも好印象です。

 お部屋に入ると、アットホームな感じを受けました。なんとなく自宅に戻ってきたような感覚……。その答えは「床」にありました。

 カーペットではなく、フローリングだったのです。実は私、マカオに100軒以上あるホテルの大半を取材訪問していますが、客室がフローリングというのはほとんど記憶がなく、本当に珍しい存在です。

 バスルームの洗面台はダブルシンク、足を伸ばせる大きなバスタブ、独立型シャワーブースを備え、トイレも個室になっています。温水が出てくるまでの時間、シャワーの水圧も申し分なし。

 ただ、マカオの比較的新しい高級ホテルでは、日本でお馴染みの多機能トイレを採用する例も増えるなか、こちらはノーマルタイプだったのがやや残念なところ。バスアメニティは、館内にあるスパ「TRIA」のブランドを冠したオリジナル商品でした。

 客室内では、Wi-Fi経由でインターネットに接続することができます。料金は無料な上、煩わしい情報入力もなく、簡単につなぐことができました。スピードも快適といって差し支えないレベルでした。客室だけでなく、館内のほぼ全域で無料Wi-Fiを利用することができます。

 そして、注目したいのが、客室内に置かれているスマホ型の端末。今回宿泊したお部屋には2台置かれていました。通話機能はもちろん、客室内のライトの設定、ハウスキーピング依頼、「DON’T DISTURB」タグのオン/オフ、アラームといった機能が付いています。

 外出時に持ち出すこともでき、テザリング機能を使って自分のスマホと接続すれば、Wi-Fiルーター代わりになるという優れもの。無料で使うことができます。

 無料といえば、客室内のミニバーも。マカオの地名を冠した人気商品「マカオビール」のMGMオリジナル缶が2本あるのもアガる要素ではないでしょうか。

文・撮影=勝部悠人(マカオ新聞)