霊峰・男体山を仰ぐ聖地として、古くから多くの参拝者を惹きつけ諸外国のVIPたちからは休息の土地として愛されてきた日光。周辺には効能豊かな名湯も多く、極上の癒やしを得られる無二の場所だ。自分だけの“聖域”に滞在しながら、秋の美学に感嘆する休日を楽しみたい。
これからさらに広がる
ラグジュアリーの選択肢
荘厳な聖地で心を満たし、風情あるリゾートで体を癒やす……。日光はそんな心身に安息をもたらしてくれる唯一無二の土地。長い歴史を誇る名湯・名宿も多く、秋の贅沢を満喫するのに最高のデスティネーションだ。
日光を旅するなら、まず外せないのが鬼怒川温泉。江戸時代に開湯し、かつては日光山の僧侶と、日光詣をする大名のみが入湯を許されたという格式を誇る。明治に入ってからは、広く一般にも開放され、現在では温泉旅館が連なるリゾート地として人気だ。
また、川治温泉は雄大な渓谷の風景と、のどかな空気が心地よい古くからの湯治場。日本ならではの情緒を楽しむ旅館が点在する。
最近では新たなホテル・旅館の開業も続々。昨年には、二社一寺に至近という稀有な立地に全室スイート仕様のホテル「日光西町倶楽部 あらとうと」が登場。2020年には、田母沢御用邸付属邸跡という由緒ある場所に高級温泉旅館「ふふ 日光」、中禅寺湖を望む最高のロケーションには、温泉を備えた「ザ・リッツ・カールトン日光」がオープンを予定している。そのほか会員制高級ホテルの開業計画なども進行中だ。
今後、一段とラグジュアリーに進化する日光。日帰りでなく滞在して楽しむのが、断然贅沢なのだ。
構成・文=矢野詔次郎
写真=小野祐次