世界を旅する女性トラベルライターが、これまでデジカメのメモリーの奥に眠らせたままだった小ネタをお蔵出しするのがこのコラム。敏腕の4人が、交替で登板します。

 第181回は、たかせ藍沙さんがあまりにもゴージャスな旅をご提案!

いつでも乗ることができる
ビジネスジェット!

時間もルートも自由なビジネスジェット。こちらのHondaJetはホンダ エアクラフト カンパニーが造った小型ジェット機だ。(C)ホンダ エアクラフト カンパニー

 以前、世界一周航空券を使ったファーストクラスで世界一周する旅をご紹介した。今回は、ファーストクラスよりももっとハードルが高いと思える、プライベートなチャーターフライトをご紹介したい。

 プライベートジェットを所有している富裕層の友達でもいれば別だけれど、そうでもなければ、どこでどうしたら乗ることができるのかという疑問すら浮かばないかもしれない。大統領やハリウッドスターといった雲の上の方たちのものと思っているのではないだろうか。

記者発表が行われたのは羽田空港に隣接するANAの格納庫。

 ところが、そんなチャーターフライトが身近になる。羽田空港のANA格納倉庫で記者発表があるというのでさっそく行ってきた。

次々と離陸していく飛行機が見えるし、目の前を大型機が通っていく。

 窓の外にはときおり離陸する飛行機の後ろ姿が、そして、ふいに『スター・ウォーズ』やスポーツ選手のペインティング機が通ったりするという、飛行機好きが集中しづらい(笑)場所だ。

最初にスピーチしたのは、ANAホールディングスの片野坂真哉社長。新たな事業への意気込みを語った。
HondaJetの前で固く握手を交わす片野坂真哉社長(中央)と双日の藤本昌義社長(左)、ホンダ エアクラフト カンパニーの藤野道格社長(右)。

 ANAホールディングスと、総合商社の双日が、共同で新会社を設立した。社名は「ANAビジネスジェット」。ビジネスジェットのチャーター手配事業会社だ。

 「ビジネスジェット」とは、好きな時間に好きな場所でチャーターできる中・小型ジェット機のこと。国際線定期運航便とのスムースな乗り継ぎだけでなく、機内でミーティングを終えることができるし、パパラッチに追いかけられることもない。そんな夢のようなチャーターフライトを、「ANAビジネスジェット」が叶えてくれる。

主催者側の予想を上回る報道陣が集まったそうで、注目の高さがうかがえる。

 欧米では需要が拡大し続けているというビジネスジェット。日本ではまだまだ需要が少ないが、環境は整いつつあるという。羽田での離発着の枠が増え、優先順位も上がってきた。地方でビジネスジェットが離発着できる空港は84港もある。

機内の撮影は1社3分! 待っている間にあれこれ撮影する記者の皆さん。

 ビジネスジェットは国境を越えて飛ぶこともできる。アジアの隣国までならHondaJetなどの小型機で、より大きい機種を使えばさらに長距離を飛ぶことも可能となる。

 ただ、ロングフライトに関しては、コスト的にもサービス的にもANAのアッパークラスを利用して美味しいワインと機内食を楽しみ、現地でビジネスジェットを利用するほうが賢明だ。

2018.04.24(火)
文・撮影=たかせ藍沙