ベルギーとオランダでは、旅行者でも気軽に現地で自転車をレンタルし、サイクリングを楽しむことができます。素敵な街並み、美味しいレストラン、そしてゴッホゆかりのスポット……。たかせ藍沙さんが、この2つの国を気ままに散策する旅に出ました。

 第6回は、オランダのアイントホーフェンを訪れます。

光でゴッホの絵を表現した
サイクリングロード

ユニークな建物があちらこちらに建つ「デザインシティ」、アイントホーフェン。

 オランダの画家、ゴッホゆかりのふたつの街、ズンデルトとヌエネンを訪ねた後、向かったのは車で15分ほど西にある街、アイントホーフェン。1891年に、電機メーカーのフィリップスがこの地で創業したことで、関連の中小企業とともに急速に発展してきた街だ。

中央の白い楕円形の入り口を入ると、地下に駐輪場がある。

 ゴッホは19世紀に活躍した芸術家だが、アイントホーフェンでは現代のアーティストたちがリアルタイムで活躍している。美しくデザインされた建物があちらこちらにあることが、「デザインシティ」と呼ばれる所以だ。

雑貨店の店先には「看板猫」ならぬ「看板ワニ」が鎮座していた。

 2001年にフィリップスが本社をアムステルダムに移した後は、空き家となった社屋や工場はアーティスト達の手によって改装され、デザインスタジオやデザインホテルなど、様々な用途に使われている。

車道の上に架かる自転車専用のラウンドアバウト「ホーフェンリング」。
下から見上げると美しい曲線がよくわかる。

 アイントホーフェンの見どころのひとつに、世界で初めて造られた自転車専用の空中ラウンドアバウト、「ホーフェンリング」がある。ワイヤーで吊られた美しいデザインの建造物だ。

左:ゴッホの名作『星月夜』をイメージしたサイクリングロード。
右:蓄光塗料を使って、ゴッホの絵と同様の渦巻きが描かれている。

 もうひとつの見どころは、蓄光塗料を使ったサイクリングロード。ゴッホが晩年に描いた『星月夜』をイメージした、光るサイクリングロードだ。

 ここには日が落ちてすぐのタイミングで訪れたい。暗闇に浮かび上がる幻想的な光の絵画が、ゴッホの絵の世界そのもので美しい。

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2017.10.26(木)
文・撮影=たかせ藍沙

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