気になる世界の街角から

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日本発の旨味文化が海を渡った!
UMAMIにシチリア人も仰天

日本人シェフ×シチリア人シェフの
美味な競演イベントが開催

左から樋口敬洋シェフ、永島義国シェフ、「セストカント」シェフのリッカルド・パナレッロさんとエレナ・アミーコさん。料理スタート前に、キッチンで。

 甘味、酸味、塩味、苦味に続く第五の味覚、“旨味(旨み)”。日本料理には欠かせないものだけに、日本人にはたいへん馴染み深いものですが、海外ではまだまだ新しい味覚。1908年に日本で発見されて以来、世界が認知したのは80年代頃と言われ、一般的に知られるようになったのは、「和食;日本人の伝統的な食文化」がユネスコ無形文化遺産に登録されてからのこと。

 そもそも該当する言葉がなく、そのまま“UMAMI”と表現される旨味。なんだか美味しそう? だけど、実はどんなものかイマイチ不明……。そんな謎めいたUMAMI、イタリア人も興味津々です。

第1夜、「バイ・バイ・ブルース」のオーナーシェフ、パトリツィア・ディ・ベネディットさんの真骨頂である、プレゼンテーションも美しいひと皿。ピスタチオと抹茶のジェラート、黒胡麻のクリームにカラフルなライスパフを添えて。
東京、横浜、大阪でイタリア料理店6店舗を展開するサローネグループの総料理長を務める樋口敬洋シェフ。UMAMIを携えて、シチリア参上!

 さて、そんな旨味の本場・日本から、極上の昆布と鰹節と煮干しを携え、2人の日本人シェフがシチリアに上陸しました! 茅場町「ロットチェント」や「イル・テアトリーノ・ダ・サローネ」、「ビオディナミコ」などを率いるサローネグループの総料理長・樋口敬洋シェフと、横浜「サローネ2007」の永島義国シェフ。

 彼らが、今をときめくシチリア人シェフたちとコラボレートして、日本の食文化UMAMIとシチリア料理の融合を試みるイベント「Palermo chiama Tokyo!」を開催し、現地で大きな話題となりました。

イベント主催者であるオリーブオイルの名門バルベーラ社のマンフレディ・バルベーラ社長(左)とシェフが、ディナーの開始前にひと言ずつご挨拶。

 かつての修業先でもあるシチリアの地に再び降り立った2人は、ミシュラン1ツ星に輝くパレルモの名店「バイ・バイ・ブルース」でシチリア風日本料理を、人気リストランテ「セストカント」で日本風シチリア料理を、ラウンジ系バー「ミダ」でシチリア風寿司を……と、3夜3コンセプトの日本×シチリアクロスオーバー料理を、各店のシェフと協働して展開。

 さて、どんな料理が披露されたのか? 第2夜の料理全品とイタリア人の反応をご紹介しましょう!

 まずは、粉末にしたオリーブオイルと山椒を添えた「魚介のモルタデッラ」とイタリアで話題の「モロミ・フォルマッジョ(もろみチーズ)」のアミューズから。

日本×シチリアコラボディナーは、醤油のもろみで発酵させた極上チーズと「旨みクリエーター」西川豪さんプロデュースのお出汁体験からスタート!

 もろみチーズは、和歌山のチーズ専門店「コパン・ドゥ・フロマージュ」オーナー宮本喜臣さんが考案し、名門熟成工房グッファンティ社と共同開発したもので、ほんのりと香る醤油と濃厚なUMAMIが衝撃的! な逸品。悩殺されるイタリア人も続出でした。日本とイタリアの伝統発酵文化を融合させたドラマティックなチーズからスタートとは、まったく心憎い演出です。

 アミューズと一緒に出された飲み物は、食前酒ではなく、なんとお出汁。和食以外にも使えるよう旨味成分を抽出したものだそうで、まずはUMAMIのピュア体験といったところでしょうか。「いろんな味がする……」と低くつぶやくイタリア人たち…。そんなお出汁がシチリア料理にどう使われるのか? 期待が高まります。

<次のページ> シチリアと日本の出会いが生んだ極上ディナー

2017.06.25(日)

文・撮影=岩田デノーラ砂和子

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