東南アジア最後の楽園と称される未知の国ラオスでは素朴な暮らしが継がれ、祈りが響き、笑みが舞う。ルアンパバーンの旅の醍醐味は、麗しき姿を残すコロニアル・ホテルに眠り、夢と現実とを行ったり来たりのタイムトリップ。異国情緒に浸り、非日常を精一杯楽しめばいい。

» 第1回 邸宅のような瀟洒な館「アマンタカ」
» 第2回 築100年余りのコロニアル建築「スリー・ナガス」

ラオス料理の粋が堪能できる
“王子の晩餐”とは?

◆ Angsana Maison Souvannaphoum
(アンサナ・メゾン・スバナポン)

レジデンスウィングのラオ・ルーム(45平米)はかつての王妃の部屋。

 白亜のホテル「アンサナ・メゾン・スバナポン」は、かつて4期にわたりラオスの首相を務めた、故スワンナ・プーマ王子(1901~1984)の住んだ邸宅であった。現在は贅沢な改装が施され、コロニアル様式とラオス様式の融合する美しい館となった。

左:バーガンディ色の美しいガーデンウィング内。
右:ガーデンウィングの2階から見るスイミングプール。緑に包まれて快適なプールのそば(写真右)にはレストラン。

 ホテルには、ルアンパバーン初導入となったスパの国際ブランド「アンサナ」が併設されている。世界の輝かしい賞を何度も受賞しているアンサナ・スパでは、緑の庭園内に3つのトリートメント・パビリオンを用意。スパ目的で泊まるゲストも多くなっている。

 一方、ホテル客室には、少数民族モンの女性たちの手による伝統織物が使われている。布のデザインは概ねラオス神話や伝承、そして身近な動物。素朴なデザインにモンの人々の日常が感じられる。

緑に囲まれて快適な風が通るアウトドアのトリートメント・パビリオン。

 レストランでは、ラオス郷土料理やインドシナ料理を中心に独自のメニューを提供。中でも一押しは、最上級の素材を使ったラオス料理10種を、豪華な舟形の皿に盛る“フィースト・オブ・ザ・プリンス(王子の晩餐)”だ。メインレストラン「エレファント・ブラン」では、プールサイドのテラス席で、この豪華な舟盛りを前に歓喜するゲストの姿を見かける。

左:中央がナムカーン川を走行する舟をイメージした“フィースト・オブ・ザ・プリンス”。
右:揚げ春巻きやサテ、手前のマンゴーサラダも絶品。

Angsana Maison Souvannaphoum
(アンサナ・メゾン・スバナポン)

所在地 Chao Fa Ngum Road, Ban That Luang, Luang Prabang
電話番号 071-254-609
客室数 24室
料金 ガーデン・ウィング 145USドル~(朝食付き)
http://www.angsana.com/

ラオス人民民主共和国
●アクセス ベトナム・ハノイまたはタイ・バンコクからルアンパバーンまで各約1時間~1時間40分
●時差 -2時間
●電話(国番号) +856
●通貨 キープ(100Kip=約1.4円)/USドル(1USドル=約113円) ※2017年2月現在

Feature

ラオス・ルアンパバーンの
瀟洒なホテル3選

Photo=Hiroshi Abe
Text=Kyoko Sekine
Special Thanks=Keomaly(HAPPY SMILE TOUR)