星野リゾート 界 加賀(後篇)

 温泉を備えた旅館を味わい、その土地ならではの文化や自然の魅力など日本を再発見する旅「旅館道」。このコラムでは、「和心地」な温泉旅館をコンセプトとする星野リゾートの「界」と「現代を休む日」をコンセプトにした和のリゾート「星のや」を巡りながら「旅館道」を楽しみます。

前回に続く「星野リゾート 界 加賀」の後篇では、加賀百万石の伝統文化に触れ、工芸作品の造り手を訪ねてその魅力を探ります。

ご当地のお楽しみ その1
「伝統のおもてなしはお茶と加賀獅子舞」

九谷焼の茶碗に入った御薄と共に季節の和菓子を味わう。この日は桜餡のお菓子。

 「界 加賀」では、15時から18時まで、加賀らしいおもてなしを体験できる。庭に立つ1800年代に出来た由緒ある茶室で、一服ずつ点てたお茶と和菓子をいただけるのだ。気軽にお茶席を楽しめる機会もなかなかないもの。金沢は京都、松江と並ぶ3大和菓子どころ、和の文化でおもてなしというのが「界」らしい。

 優雅なおもてなしの一方、加賀の武家文化を楽しんでもらおうというのが、21時からトラベルライブラリーで演じられる加賀獅子舞「白銀の舞」。

 加賀獅子の特徴は、胴体部分を成す大きな蚊帳と、迫力ある獅子頭。両眼が左右に広がり鋭い眼差しが八方睨みと呼ばれる獅子頭は、迫力満点だ。大きくかっと開いた口を噛み合わせ、カタカタと大きな音を立てる。

獅子頭を持ってのポーズがとても決まっている。
幣を持った踊り手の切れのある舞。

 もう一つの見どころは幣(ぬさ)と鈴を使った勇壮な舞だ。獅子と戦う若武者を表現しているのだろうか。この「白銀の舞」は、オリジナルにアレンジされた舞で、スタッフが演じる。この宿の前身である「白銀屋」の名を取った、勇壮で華やかな舞が目の前で繰り広げられる。

獅子舞の登場。
そして最後に中から踊り手が現れると拍手喝采。

2016.04.24(日)
文=小野アムスデン道子
撮影=山元茂樹