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【疑問3】飲むビタミンCと塗るビタミンCどっちが効くの?

髙瀬 「飲むビタミンC」は、体内のあらゆる部位で抗酸化作用を発揮します。身体の内側から「総合的にエイジングケアをする」意味では有効ですが、肌に届けるためには、一定量を服用する必要があります。

 今あるシミをケアしたい場合は、気になる部分に直接「ビタミンC化粧品」を塗布するのも1つの方法です。ビタミンCには、メラニンの還元作用があるからですね。

 年齢を重ねるほどに、体も肌も酸化ダメージやメラニンを蓄積しますから、本来であれば「内服」と「外用」を同時に行うのが理想的です。

【疑問4】ビタミンC誘導体って何? ピュアビタミンCとどう違うの?

髙瀬 ビタミンCは化学名をアスコルビン酸といい、ピュアビタミンCはこのアスコルビン酸そのもののことです。アスコルビン酸は非常に不安定な成分で、そのままだと酸化しやすいため、化粧品に配合する場合は、リン酸などと結合して安定化させた「誘導体」を使うことがほとんどです。

――ビタミンC誘導体とピュアビタミンCは働きも違うのでしょうか?

髙瀬 ビタミンC誘導体は、肌に浸透すると体内の酵素によってリン酸が外れ、ピュアビタミンCに変わって効果を発揮します。肌に浸透後の働きは、ピュアビタミンCと同じです。

【疑問5】ビタミンCは濃度が高いほうが効くってホント?

髙瀬 本当です。ビタミンCは、体内で「必要とされること」から使われていきます。たとえば、活性酸素が沢山発生している肌には、消去のために抗酸化力が優先的に使われるイメージですね。ですので「絶対量としてビタミンCが多い=高濃度で配合されている」ほうが、力を発揮しやすいと考えられます。

――濃度が高いと、刺激も強そうなイメージがありますが……?

髙瀬 確かに、バリア機能が乱れている肌に、高濃度のビタミンCを使うとピリピリ感を感じるかもしれません。乾燥がひどい方、敏感肌の方がビタミンCを試したいときは、まず低濃度のものからスタートすると安心です。

2024.04.04(木)
文=宇野ナミコ