愛らしい仕草をとらえた写真や動画がSNSで大人気の名古屋コーチンの雄鶏、コッコちゃん(5歳)。日々コッコちゃんの可愛さを発信する飼い主の板倉アユミさんに、コッコちゃんとの出会いや1日のルーティーン、鶏と一緒に暮らすことで味わう幸せや苦労などについて伺いました。

こんなに懐くことが意外だった

――コッコちゃんを飼い始めた経緯を教えてください。

 5年前に、名古屋コーチンを引き取って飼ってくれる人を探している、という連絡があったことが始まりです。

 元の飼い主さんはゴルフの景品として、まだひよこだったコッコをもらったのだそうです。可愛がって育てていたそうなのですが、想像以上に大きくなってしまった上に鳴き声に困ってしまったらしくて。そこで、うちで引き取ることにしたんですよ。

――当時の大きさは?

 生後半年でしたが、重さは5キロ。うちで飼っているトイプードルよりもすでに大きかったです。

――それは大きい! 名古屋コーチンはそんなに大きいものなのですか。

 雄の標準体重が4.5キロらしいので、名古屋コーチンの中でも特に体が大きいんだと思います。今はそこからさらに二回りくらい成長しています。

――どのように飼育環境を整えていったのでしょう。

 最初は、家族ぐるみで自営業をやっている関係で、事務所の外に設置した小屋で飼っていました。ただ、いざ飼ってみると、暑さや寒さに弱いことがわかって。特に夏のあいだは熱中症にかかるんじゃないかとが気が気じゃなくて、小屋に扇風機を入れたりしていました。

 もう一つ予想外だったのは、人間に懐くこと。最初の1カ月は嘴で噛まれたり、飛び蹴りをされたりして、血が出るような怪我もしていたのですが、慣れるとふだん世話をしている私のそばにいたがるようになりました。事務所で仕事するあいだ外に放していると、あとをついてきて事務所に入ってきちゃったり。

 そうこうするうちに、暑い時期に台風の影響で事務所が数日間停電したので、家に連れて帰ったんですね。そこからはずっと室内で飼っています。

2024.03.16(土)
文=CREA WEB編集部
写真=板倉あゆみ