マンガや舞台への濃厚な愛をメディアで発信する宇垣さんと『裸一貫! つづ井さん』で推し活の日々を綴るつづ井さんの対談が実現。

「推し活を言語化するのはセルフカウンセリング」と話す2人の“推しとの距離感”とは? 『週刊文春WOMAN2023秋号』から一部抜粋の上、紹介します。

推しのプライベートには興味がない

――お二人は推し活のジャンルがそうとう広そうですが?

宇垣 私の場合はマンガ、映画、ミュージカル、宝塚、歌舞伎とか。

つづ井 すごい広い!

宇垣 起点は小説というか、本ですね。小説とマンガは出力方法が違うだけだと思っていますし。舞台も映画もそうで、全部「物語」でしょ? 私は物語が好きなんです。

つづ井 そうなんだ! 文字でも映像でも生身の人間でも、フィクションを受け取ってるということで、宇垣さんの中では変わりない。一貫していますね。

宇垣 なので、もちろん贔屓も推しもいるんですけど……役者さんのプライベートにはあんまり興味がなくて。

つづ井 え? そこは物語じゃないから?

宇垣 私はそこにお金払っていないので(笑)。

つづ井 プライベートを知りたいとか一切思わないんですか?

宇垣 たとえば、推しが好きな本や映画とか、共演者について語ったりしていたら「ほっこり」みたいな気持ちにはなりますけど。そのくらいですかね。本人が出したいと思っていない情報を掘り起こそうとは思わないです。

つづ井 すごく興味深い。面白いです!

 

調べても調べても、「推し」の個人情報が出てこない

宇垣 つづ井さんは何系のジャンルですか?

つづ井 マンガとアニメ。広くも深くもないです。本当に好きになった作品を繰り返して見るタイプで。あと、ちょっとゲーム、ちょっと映画っていうくらいかな。

宇垣 あれっ、今の推しって役者さんですよね?

つづ井 ああ、そうなんです……。ちょっと恥ずかしい。

宇垣 『裸一貫! つづ井さん』を読んでる人はみんな、つづ井さんの推しの情報量がどれほど少ないか知っていますから。

2023.10.09(月)
文=粟生 こずえ