台湾の饒河街夜市での鳥卦(神鳥占い)が“当たる!”と評判の悟明老師。実はあらゆる占術に精通していて、台湾ではメジャーな紫微斗数での鑑定も行っています。

 そこで、日本の読者のために、毎月の世相を紫微斗数で読み解いてもらうことに。ここでは大局をみる際に使われる「天下第一盤」で占います。


【2021年10月】悟明老師が占う「世界の動き」

 紫微斗数による“天下第一盤”を見る限り、10月は世界全体が落ち着きを見せつつあるように感じます。

 新型コロナウイルスに悩まされる日々はまだまだ続くことと思いますが、希望が持てる出来事が少しずつ増えて、人々の気持ちが上向く国も出てくるのではないでしょうか。

 今月の鍵となる4つの星は、北アメリカを示す太陰星、台湾を示す天同星、ヨーロッパを示す天機星、ロシアを示す巨門星です。

 太陰星=北アメリカは、吉星である化禄を伴っていて、太陰星の特性である芸術面での躍進が期待されます。詩歌、文学、美術、音楽方面が活性化するでしょう。

 コロナ禍で縮小を続けるファッション業界も、息を吹き返す兆しが見てとれます。特に盛り上がりを見せるのが女性向けのアイテム。洋服はもちろん、化粧品をはじめとする美容業界も活気を取り戻しはじめるようです。

 農業、不動産、ホテル業界も希望を見出す予感。こうした動きは、アメリカだけでなく、ヨーロッパ諸国の経済にとっての福音となるでしょう。

 また、女性が大躍進できる月とあって、我々が知りうる範囲では、ハリス副大統領の言動に注目です。

 ただ、今月の太陰星には、凶星の白虎も入っています。新型コロナウイルスをめぐる諸問題は、今以上に深刻にはならないものの、落ち着いていると言えるレベルには至らないと思われます。

 次に天同星=台湾。吉星の化権を伴うほか、厄を解く龍徳星が入ってきます。

 この時期の台湾は、禍を福に変える力を授かっていて、新型コロナウイルスをめぐる問題が起きたとしても、頼もしく乗り越えていくことでしょう。

 天同星は、銀河線で太陰星と繋がっていて、北アメリカからの好影響も期待できます。逆もまたしかりで、幸運の星に恵まれた台湾の勢いは、北アメリカにも及びます。

 向かい合う台湾と北アメリカは、お互いに好影響を与え合い、その結果は金融業に現れてきそうです。

 また、天同星は人付き合いを得意とする星。外交面での発展も期待大。

 そして、天機星=ヨーロッパ&中東。ここには吉星の化科が入ります。これは天機星が象徴する研究開発の力が発揮されやすい時期と読み取れます。

 ハイテク業界において、分析力に長けた新星が出現……といったニュースが聞かれるかもしれません。

 あるいは、新型コロナウイルスの特効薬の研究の成果が出る、という可能性も。

 ただ、流血沙汰を示唆する羊刃という凶星も入ってくるのが少々気になります。

 羊刃がもたらす災いは、銀河線で繋がる天梁星に入る吉星の影響を受け、かなり抑えられそうですが、中東を中心に争いごとが頻発し、慌ただしく落ち着きのないひと月となる場合も。

 また、隣り合う破軍星にある吉星の禄存の好影響も少なからず期待できることから、新型コロナの感染状況も、他地域に比べると楽観的なものとなるように思います。

 4つ目は巨門星=ロシア。伴う星は、凶星の化忌、そして病符です。

 さらには、銀河線で結ばれる太陽星には、陀羅と喪門という凶星が。その影響を受けるロシアの運勢は、泣きっ面に蜂といった状況といえそうです。

 巨門星が象徴するのは、いさかいです。表面的には落ち着いて見えても、その実、政治闘争や社会運動などの揉めごとでザワついている可能性大。

 対外的には強気な発言をしていても、これからのひと月は、新型コロナの対策も経済政策も、あまりうまく行かないように思われます。

2021.09.30(木)
文=堀 由美子