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ロンドン塔やタワーブリッジからほど近い、テムズ河沿いのマンションのなかに、突如現れた2階建てバス。車体に「Trusty」と書かれたこのバスは、実は期間限定の「The Honesty Shop」という雑貨屋さんなのです。店内には、素朴なおもちゃやガーデン用品、キッチン用品などの雑貨がずらり。現在、ショップとオンラインの二本立てで展開しています。
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このショップを始めたデイビッド・ウォーターハウスさんは、実は同じコンセプトのショップをスイスで始めたことをきっかけに、それをイギリスでもやってみよう、と思いついたのだとか。スイスで自身が経営するホテルの脇にあった小さな小屋を「The Honesty Shop(正直者の店)」と名付け、そこに地元でとれた野菜を並べ無人販売したのです。さらに生産者の人々に還元する意味でも、農業を営む人々を助けるチャリティ「Compassion in World Farming」に売り上げの10%を寄付してきました。
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スイスでは地元産の野菜でしたが、ここロンドンでは、イギリスのハンドメイドの業者の商品を選りすぐり、やはりショップでの売り上げの10%を「Compassion in World Farming」に寄付。さらに、オンラインでの買い物では、ガン患者のためのサポートや、飼い主のいない犬を助ける団体など、10団体のなかから、消費者が寄付するチャリティを選ぶことができます。
text&photographs:Kazuyo Yasuda(KRess Europe)