江戸の昔から商業の中心として栄えた活気あふれる街、日本橋から、新しいお菓子文化を発信しているブランド「日本橋 錦豊琳」。気軽なおやつとして人気の「かりんとう」も、こんなにスタイリッシュ!


食べて楽しく目に美しい
伝統と革新のかりんとう

 かりんとうの起源は、奈良時代、遣唐使によってもたらされた唐菓子にあるといわれる。都の貴族の間で珍重され、江戸時代に関東へと伝わり、明治初期には庶民のおやつとして定着したのだとか。

 そんな昔ながらのお菓子を現代のフレッシュな感覚で捉え、パッケージにも徹底的にこだわって作り上げたのが、明治28年創業の菓子専門商社が手がける「日本橋 錦豊琳」のかりんとうだ。

 最大の特徴は、カラフルでバラエティ豊かな味のバリエーション。おなじみの黒糖だけでなく、きんぴらごぼう、むらさきいも、かぼちゃやにんじんの風味をいかした野菜味など、素材感のあるかりんとうを次々と生み出している。

 おいしさの秘密は、生地に国産小麦粉のみを使用し、じっくりと自然発酵させてから丁寧に揚げていること。フレーバーによって形や太さを変え、カリカリ、サクサクとさまざまな食感が楽しめるよう工夫されている。日本橋の本店では、定番の9種類のほか、毎月1~2種類の季節・期間限定フレーバーが登場。リピーターにも好評だ。

昨シーズンも大人気だった、冬季限定のチョコがけかりんとうは、人気のかりんとうをチョコレートでコーティングしたもの。この冬は、「ミルクちょこ」「いちごちょこ」「抹茶ちょこ」の3種類が登場。左から:「いちごちょこ」、「ミルクちょこ」、「抹茶ちょこ」各567円。
昨シーズンも大人気だった、冬季限定のチョコがけかりんとうは、人気のかりんとうをチョコレートでコーティングしたもの。この冬は、「ミルクちょこ」「いちごちょこ」「抹茶ちょこ」の3種類が登場。左から:「いちごちょこ」、「ミルクちょこ」、「抹茶ちょこ」各567円。

 一方、シックなパッケージも大きな魅力。棒状のかりんとうと、江戸小紋のイメージを組み合わせた漆黒とグレーのグラデーションはモダンで澟とした美しさが漂う。

 大切な方、外国の方への贈りものとしても重宝するはずだ。

季節によって変わる掛け紙は、桜、青もみじ、金魚、紅葉、雪の結晶の5種類。日本ならではの季節感を演出する。本店では、5種類から選べる風呂敷包み(小・172円~)も用意されている。
季節によって変わる掛け紙は、桜、青もみじ、金魚、紅葉、雪の結晶の5種類。日本ならではの季節感を演出する。本店では、5種類から選べる風呂敷包み(小・172円~)も用意されている。

日本伝統の味わいを
いかしたフレーバー

 6個入り詰め合わせ(2,263円)の味をご紹介。

■胡麻

 香ばしく揚げた生地に、黒ごま特有の豊かな風味をギュッと閉じ込めたかりんとう。ひかえめな甘さと塩味のバランスが絶妙で、万人に親しまれる味わい。お酒のつまみとしてもおすすめ。

■むらさきいも

 女性に人気のむらさきいもの粉末を生地に練り込んだ鮮やかな色合い、ほっそりとした形が特徴。ほんのりとした甘みがあとを引く。淹れたてのほうじ茶や、香りのいい紅茶とも好相性。

■黒糖

 黒糖特有のコクのある贅沢な風味をいかした、かりんとうの王道。サイズ感、食感もよく、黒糖の旨みを存分に楽しめる。濃いめのコーヒー、緑茶とも合い、大人のブレイクタイムにぴったり。

■野菜

 にんじん、かぼちゃ、ほうれんそう、ごぼう、にらなど、5種類の野菜(ドライ)を練り込み、さくっと軽やかな食感に仕上げた。野菜それぞれの素材感、カラフルな色合いも楽しい。

■きんぴらごぼう

 お惣菜のきんぴらごぼうの味を再現。ごぼう(ドライ)を生地に練り込み、七味唐辛子で辛みを効かせている。口に入れた瞬間ふわっとごぼうの香りが広がり、“おふくろの味”を楽しめる。

■洗双糖

 カリッと揚げた生地に、風味豊かな洗双糖をまぶし、上品な甘さに仕上げたかりんとう。甘みがマイルドでコクがありながら、クセがなく、どんな飲み物とも合わせやすいのが魅力。

※価格はすべて税込表記です。

日本橋 錦豊琳 本店

日本橋小伝馬町にある本店は、かりんとうをはじめ、素材と製法にこだわった米菓など、さまざまなお菓子が並ぶ。本店にしかない限定商品、限定パッケージもあるので、お江戸日本橋の街歩きも兼ねて立ち寄ってみたい。

所在地 東京都中央区日本橋小伝馬町16-14
電話番号 03-6661-1472
営業時間 10:00~18:30
定休日 日曜・祝日、土曜不定休

●お問い合わせ
日本橋 錦豊琳

電話番号 03-6661-1472
http://www.nishikihorin.com/

2018.11.13(火)
Text=Yuki Ito
Photographs=Masahiro Goda
Styling=Yuko Magata